限られたお金や時間の中で、レベルを落とさずにきちんと手入れをする――。美と健康については、そんな現代女性のライフスタイルが浮かび上がってくる。20~30代女性412名に行った今回のアンケート調査(調査協力:マクロミル)では、2009年と同様、生活シーン別の使用状況や注目カテゴリーなどについてたずねた。解説では、3年前との比較も行っている。(記事全文・アンケート詳細はこちら)
【昼】化粧直しは不要派が急増
昼間のメーク直しに関する実態を問う設問でも、前回から大きく変化した内容が散見された。
まず、メーク直しの有無を尋ねた回答で、「しない」とする意見が61.2%に達したことだ。前回の39.7%から急増したことになる。
つまり、回数を問わずメーク直しを「する」人は4割弱にとどまるというわけだ。前々回(2006年)の調査の際は、「する」との回答率が66%ほどだったのに対し、前回は約60%と6P近く低下。〝する派〟が減る傾向は過去からあったが、今回の急減ぶりは異常と言える。
長引く不況で家計を少しでも下支えしようと仕事やパートに出る女性が増加しているとされる現象に照らせば、「就業者」を連想させるメーク直し実行派が減っている今回の調査結果には首をかしげざるを得ない。
〝する派〟の大きな減少が目立った今回の調査だが、回数については前回調査と同様に「1回」と回答する割合が最も高かった。数値は全体の33・7%で、〝する派〟に限定すると86.9%に達する。
〝しない派〟の増加について要因を探すとすれば、仕事に追われるなど時間に余裕が持てない就業環境が影響していることくらいだろうか。
ただ、メーク直しを必要としないほど製品力が進化している可能性にも触れておきたい。
現在は、プラスαの要素としてスキンケアやUVカット機能を付与したメーク製品が増えており、効果が長持ちするようになっている。このため、メーク直しをしない、あるいは回数を減らす傾向が強まっている傾向を自然な流れと読み取ることもできる。
昼間のメーク直しに費やす時間や労力の軽減は、製品進化の恩恵による部分が大きいのかもしれない。
メーク直しの際に特に重視するアイテムでは、前回調査で最上位だった「ファンデーション」が2.8P上昇(68.8%)し、今回も盤石な動きを見せた。
「リップ」も一定の使用率をもつが、前回調査から急減。そのほかの「アイシャドー」や「チーク」を含め、「ファンデーション」を除くすべてのアイテムで使用率が減少する結果となった。
本紙は前回調査の際の同欄で、「ファンデーションを手に全体像を整えるメーク直しから、部位を絞って直す方法へと『意識』と『道具』の両面で変動が進んだ」と分析していたが、その傾向にストップをかけるような結果が今回の調査で判明したと言える。
【昼の製品使用状況・質問項目】
1.歯磨き
①昼食後、歯磨きをしますか? はい/いいえ
②する人のみ、昼食後の歯磨き時に使用するものは何ですか?(複数回答)
歯ブラシ/歯磨/電動歯ブラシ/洗口液/歯間ブラシ/フロス/その他
③する人のみ、昼食後、自宅以外で歯磨きをする場合、使用用具をどこに置いていますか?
職場・学校に常備/バッグなどに携帯/その他
2.化粧直し
①昼間、メーク直しは何回しますか?
1回/2回/3回/4回/5回以上/しない
②昼間、洗顔料が使えない場合は何で代用しますか?(複数回答)
あぶらとり紙/ミストや化粧水/ハンカチ/我慢する/ウェットティッシュ/シートコスメ/その他
③以下、メークを直す人のみ、メーク直しはどのように実施しますか?
パウダー類をはたくのみ/ポイントのみ修正/メークを落とさずにフルメーク/メークを落としてからフルメーク/その他
④どのタイプを使用しますか?
あぶらとり紙/ハンカチ/化粧水/通常のメーク落とし/クレンジングシート/ウェットティッシュ/洗顔料/その他
⑤メーク直し時に主にポイントを置くアイテムは何ですか?
ファンデーション/リップ/アイシャドー/チーク/マスカラ/フレグランス/ネール/その他
3.ヘアスタイリング
①外出時のヘアスタイリングの回数は?
しない/1回/2回/3回/4回/5回以上
②外出時にヘアスタイリングをする人のみ、使用するアイテムは何ですか?
クシ・ブラシのみ/ワックス/スプレー/ミスト/洗い流さないトリートメント/クリーム/ジェル/フォーム/その他
③使用アイテムの容量はどのくらいですか?
通常のサイズ/携帯用サイズ/その他
4.化粧ポーチに入れているアイテムは何ですか?(複数回答)
①スキンケア
リップクリーム/日やけ止め/化粧水/クリーム/乳液/美容液/部分用クリーム・美容液/マスク/その他
②メーク
パウダーファンデーション/チーク/リップグロス/リップスティック/アイシャドー/アイブロー/アイライナー/マスカラ/フェイスパウダー/リキッドファンデーション/コンシーラー/フレグランス/ベース/リップライナー/つけまつ毛/コントロールカラー/ネールエナメル/その他
③その他
鏡/あぶらとり紙/くし/ヘアゴム/ヘアピン/制汗剤/綿棒/ブラシ/シート化粧品/コットン/特になし/その他
【調査概要】
調査協力:株式会社マクロミル
サンプル抽出方法:株式会社マクロミルが保有するネットモニタからランダムに抽出
対象エリア:全国
調査対象者:20~39歳の女性
対象者割付:女性/20~24歳、女性/25~29歳、女性30~34歳、女性35~39歳(各103サンプル)
調査実施期間:2012年6月19~2012年6月21日
【PDFダウンロード】「【化粧品消費者調査】日中(昼)の使用実態」はこちら
この記事は週刊粧業 掲載
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