日雑卸各社では、来年4月に実施される見通しの消費税増税に対応してサプライチェーン全体での効率化に向けた取り組みを強化している。
さらに、今や無視できない存在となったネット通販への対応や、唯一成長が期待できるマーケットであるアクティブシニアへの対応も喫緊の課題となっている。
そこで今回は、時代を先読みし、様々な対策を講じている卸企業の取り組みをクローズアップし、次世代の卸売業のあるべき姿に迫ってみた。
メーカー・得意先との情報共有で
サプライチェーン全体の効率化へ
Paltacは、今期よりスタートした新中期経営計画で、「サプライチェーン・イノベーションのセカンドステージへ」を掲げ、新たな卸機能の強化と生産性の向上に向け、販管費比率を限りなく8%台に近づけることを目指している。
その柱となるRDC網の整備では、関東エリアに同社最大規模の新RDC(埼玉県白岡市)を稼動させる。第1期稼動が2014年12月、第2期稼動が2015年12月を予定している。さらに、今年9月には東日本大震災で被災したRDC仙台に換わるRDC宮城を、11月には、老朽化しているRDC北陸をリプレイスし、石川県能美市にRDC北陸を稼働させる。
こうしたRDC網の整備により、社員一人当たり売上高を2013年3月期の3億4400万円から2016年3月期には3億8300万円に引き上げるとともに、販管費比率を2013年3月期の9.34%から2016年3月期は9.11%とさらに引き下げる。
「限りなく販管費比率を8%台に近づけていくためには、製配販各段階の無駄を省き、サプライチェーン全体としての効率化を目指すことが重要だ」(折目光司社長)
一方、あらたでは、サプライチェーン全体の効率化に向け、主要メーカー、主要得意先と情報を共有して一つ一つの課題を解決する「JBP」(ジョイント・ビジネス・プラン)を推進している。
嶋脇明副社長は「製配販が互いに売上げ、利益を上げるための効率的な取り組みについて、項目を一つ一つ明確にしてその進捗状況を追っていく。実際に情報を共有化するために、それぞれの幹部をはじめ、物流・システムの担当者などが横串を刺すような形で会合を持ち、具体的な課題解決に取り組んでいる」と語る。
その際、有力なデータの一つとなるのが、あらた社内で実施している主要得意先個別の採算管理であり、このデータに基づき、それぞれの企業を比較することで得意先の個別課題が見えてくるという。こうした課題を解決するための方策について、支店を跨がる広域量販店チェーンに対して四半期に1回のペースで提案している。
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この記事は週刊粧業 2013年9月9日号 1ページ 掲載
■特集/全国卸業界 ◎Paltac~今秋に全国15RDC体制構築、小売業の利益貢献へ加速度付け ◎中央物産~マーケティング&セールス機能を強化、新営業体制で改革スピードが加速へ ◎J-NET~前期まで好業績継続も商品政策で転換迫られ ◎東京堂~今期から3カ年の中期計画を始動、「構造改革」の推進で巻き返しへ ◎J-NET中央~次世代を見据えた商品を軸に潜在需要の掘り起こしに活路 その他...
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