オルビス、社員の提案を活かす、顧客接点の配送箱「ムーミン」に

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オルビス、社員の提案を活かす、顧客接点の配送箱「ムーミン」に

 通販新聞ロゴ.jpgオルビス(本社・東京都品川区、町田恒雄社長)が北欧の人気キャラクター「ムーミン」をあしらったデザインの配送箱や配送用封筒を数量限定で商品出荷に利用する。社員の発想を活かす提案制度から実現した初めての取り組み。提案制度の活用で部門や役職の枠を超えてチャレンジ風土を育て、昨年から進めるブランド再構築への社員の参加意識を醸成していく。

 ムーミンをあしらったデザインは、すべての配送箱、配送用封筒に採用する(=画像)。配送箱でコラボレーションを行うのは初めて。10月いっぱいをめどに展開する。9月には主力商品の一つ「クレンジングリキッド」もムーミンをデザインした限定ボトルで発売しており、年内に計3品5種のコラボレーションアイテムを発売していく。

 コラボレーションは、20代若手社員の「購入されたお客様に配送箱を開けた瞬間から『トキメキ』を感じてもらいたい」という思いから生まれた。自然と共生しつつ、自由と冒険心を育む「ムーミン」の成長物語は、社員ボランティアによる里山再生などの環境保全活動を長年行うオルビスのブランド世界観とも一致する。今回のコラボ企画も「ムーミン」の世界観に共感を得た結果だ。ただ、これまではそのような社員の発想を実現する場はなかった。

 これを可能にしたのが、ブランド再構築と同じタイミングで開始した提案制度「オルレボ(オルビス・レボリューション)」だった。

 オルビスでは、配送スピード化に向けた物流再構築など、昨年からブランド再構築を進めている。一方、これには社員一人ひとりの参加意識の醸成が必要と考え、昨年4月にンターナルブランディング(社内における社員の意識啓発)を進めるタスクフォースを発足。提案制度もその中で生まれた。

 オルレボはこれまで2回実施。昨年末の第一次応募では22件のアイデアが寄せられ、今年3月には第二次応募を始めている。採用者に対するインセンティブは特に設けていないが、社員のモチベーションアップにつながっている。

 対面販売を行わない通販では、顧客接点となる配送箱への取り組みを重視する動きが広がっている。オルビスも以前からブランドの世界観を体現するものとして、デザイナーに監修を依頼していた。新たな配送箱は、顧客満足度へのプラス効果を生みそうだ。

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