第24回 「身近な女性に『横柄な態度』を取っていませんか?」

 最近、美味しいお店に行くと、女性同士が前向きな話をしている光景を良く目にします。目黒の焼鳥屋さんで熱く語る二人も、恵比寿の韓国鍋のお店で盛り上がるグループも女子ばかり。私も2月に入ってから「女同士の新年会」がいくつかありましたが、どの席でも話題の中心は「これからどう生きるか!」

 そして先週、新年会のラストは、ラグジュアリーブランドのPRとして活躍するN子さんとの約束。できるPRのオススメリストの中から、銀座4丁目の串焼きとワインのマリアージュが楽しめるお店で待ち合わせすることに......。4組ほどでいっぱいになる店内には、カウンターにクリエイター風の女性達。奥のテーブルには、お誕生日を祝う大人の女性グループ。そして私達二人と隣の席に1組だけ男性同士が向かい合って食事を始めていました。

 フィレンツェとミラノの展示会を終えて帰国したN子さんは、大好きなイタリアでパワーチャージしたばかり。取り組んでいる靴の新ブランドへの想いを語り、プロの料理人の行列が出来るレストランで秘蔵オリーブオイルに出合い、将来は食の発信もしていきたいという夢が持てた、など、超前向きなトークが炸裂してあっという間に3時間。そろそろ宴もたけなわという頃に、突然、隣の席から「この店も女性が増えちゃって......。オレ達商社なんだけどオマエ達、何の仕事してるの?」と信じられない言葉が私達に向けられました。

 初対面の女性に対して、酔っているからとはいえ、「オマエ」呼ばわりする男?呆れてものが言えない中、「一体、どんな人なんだろう」と一瞬、顔と身なりを見てみると、スーツや時計の趣味から、かつての「エリート商社マン」風の50才前後の男性でした。そういえば途中、ワインのおかわりと共に、大きくなる声で「オレ達会社を良くしていこう!」「オレ達が会社を変えていかなければ!」と新年の抱負を語っていたようですが、「まず、ご自身を変えられた方が......」思わずそう言いたくなるのをグッと我慢。あまりの不愉快さから「どうぞ、男性社会で頑張ってくださいね」と、丁寧に嫌味を込めた一言を残して、出口に向かうと、「またやっちゃったよ」と苦笑いする男同士の会話が聞こえてきました。

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中村浩子

(株)ヴィーナスプロジェクト代表取締役社長

「JJ」「VERY」等ファッション誌の編集・企画を手がけ、黒田知永子や三浦りさ子等、その時代を代表するタレントをプロデュースし、トレンドを生み出してきた。 現在まで読者モデルを1万人以上発掘しており、現在は女性消費者を取材し続けてきたノウハウを活かし、ファッション・アクセサリー・ビューティに関わる商品開発やイベントを企画、ブランドプロデュース、コンサルティングまで幅広く行っている。

http://www.venus-project.jp/pro/02.html

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