最終回(第12回) 再見! 次はビジネスパートナーとして

 中国の古いことわざに「酒香不怕巷子深」という言葉があります。これは、よいお酒ならば深い路地の奥まで、そのよい香りで辿りつくことができるという意味です。品質がよいものならば、特に宣伝しなくてもお客さんはやってくるということでしょう。

 昔の中国ならばそうだったかもしれません。しかし今の中国化粧品市場は、さながらオリンピックのようです。世界各国の逸品が集まって、あちこちでよい香りを出しています。宣伝もせず探し当ててくれるとは到底考えられません。

 では、お客様に探し当ててもらうためにはどうすればいいのでしょうか? マーケティングの第一歩は商品を知ること(Attention)だと言われています。

 「うちの商品のよさは使ってもらえばわかります!」という日本のメーカーさんがいらっしゃいますが、消費者が知らない商品は存在していないに等しいです。品質をアピールする前に、まず存在をアピールしなければいけません。中国の広告費用は日本よりも高いです。

 特にテレビやネット・新聞のコマーシャルは驚くほど高額です。しかし、その対価を払ってでも宣伝する価値は十分あります。メディアを使えば、多くの若い女性に商品を知ってもらえるだけでなく、その商品の信頼にも繋がります。テレビで宣伝していた「あの化粧品」を使うことが、中国人の大きなステータスにもなるからです。

 日本の消費者の方々も一緒ではないでしょうか? 例えばフランス製の化粧品。フランス製ということだけで見たこともない化粧品にお金を出すでしょうか?「テレビでよく見るな」「あの有名人が宣伝していたなあ」そのことが、購入のきっかけになるのではないでしょうか?
 LAFASOは300%の売上アップのために、年間売上高の3分の1を広告宣伝費にあてています。有名ポータルサイトのトップページでのスライド広告や、北京・上海の地下鉄ホームの大型ポスターなど。しかし、このような宣伝を行うにはお金の問題だけでなく、業界の人脈も必要になってきます。

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(LAFASOをサポートする豪華有名人たち)

 手前味噌ですが、メディア業界との人脈を駆使しながら、広告・宣伝の企画、制作、放映、商品のブランディング、商品の販売まで一気通貫して行っている、LAFASOのようなパートナーと組むのが最良だと思います。よい例がフランスのアレルギー肌専用ブランド「セタフィル」です。

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(有名ポータルサイト「sohu.com」での「セタフィル」の洗顔フォームの広告)

 洗顔フォームと乳液だけをフランスで40年間売ってきたニッチなブランドですが、LAFASOが2008年からブランディングを支援し販売したことで、今や中国の敏感肌スキンケア化粧品の定番になりました。「セタフィル」とは2013年でパートナー契約が5年目を迎えます。LAFASOが望むのはこのようなブランディングのお手伝いです。

 代表の李静は毎年お忍びで日本の化粧品展示会などに視察に来ております。展示会だけではなく専門店やドラッグストアに出向いて新製品をチェックしています。「日本にはまだまだこんな素晴らしい化粧品があるじゃない!」とよくお叱りを受けます。「日本の素晴らしい化粧品を中国女性に!」という目的で作られたのがLAFASO JAPANです。大好きな日本化粧品のために、私ももっと頑張らなければいけません。

 最後になりましたが、1年間コラムを読んでくださりありがとうございました。このコラムがご縁でいくつかのメーカー様とお付き合いをすることができました。ほんとうに感謝しております。「一回生、二回熱」という言葉があります。初対面は見知らぬ同士、二度目はもはや親しい仲間。再見! またお会いいたしましょう。

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斉晶岩(サイ ショウガン)

LAFASO JAPAN 代表取締役社長

北京第ニ外国語学校日本語学科卒業 日立グループ日立製作所東京本社国際電力営業本部所属 イギリスバーミンガムにて英国経営管理修士(MBA)取得 2011年LAFASOの日本法人LAFASO JAPAN設立 母親は日本人。赴任先でもあった瀬戸内の景色と魚料理をこよなく愛す。

http://lafasojapan.co.jp/

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