中国に特化してお伝えしてきました本コラムですが、東南アジア案件が増えてきましたので、今回からコラムを刷新しアジア諸国の化粧品市場をレポートしていきたいと思います。
まずはインドネシアの化粧品市場についてです。化粧品が販売されているのは、百貨店、ドラッグストア、GMS、CVS、小売店等ですが、特徴は小容量かつ低価格の商品が主流なことです。化粧水を例に挙げると容量は100mL、価格はグローバルブランドの物で200円前後、地場メーカーだと50円ぐらいの物が多く出回っています。もっと小さい50 mL、30 mLというサイズの物もあります。
小容量の物が好まれる理由についてインドネシア女性にヒアリングをしたところ「大きいサイズだと肌に合わなかった時にもったいない」「小さい方が安いから」等の回答が返ってきました。経済成長著しいとはいえ、インドネシアの一人当たりの名目GDPは日本の10分の1以下です。価格は重要な選定基準となります。
また、各売り場の中で一番賑わっていたのが小売店です。路面店やショッピングモールにある小規模な店舗(写真1)には、20代から40代までの幅広い年齢層の女性客が店員と話し込んでいました。こうした伝統的店舗の方が、馴染みがあるようです。
沖野真紀
中国女性市場専門調査会社 (株)ブルームス代表取締役
定性調査に特化したインサイトマーケティングを得意とする。また、日本とアジアのメディアで美容通としても活躍中。その知見と現地調査でアジア女性の美容ニーズの分析に努めている。
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