第6回 ターゲットはアジアからの訪日観光客

【週刊粧業2014年7月28日号4面にて掲載】

 日本政府観光局が6月中旬に発表した今年1~5月の訪日外国人客数は、前年同期比28%増加し520万人を超えました。東南アジア向けのビザ発給要件が緩和されたことや、羽田空港の国際線増便などが功を奏し、好調に増加しています。実際、銀座の中央通り等には連日観光バスが列をなして駐車しています。観光客の急増で観光バス不足が深刻化しているほどです。

 街に溢れる観光客達の目的は、観光、グルメそしてショッピングです。特にアジア女性達は、日本で化粧品を購入することを楽しみにしています。観光局の2013年度訪日外国人消費動向調査によりますと、2013年の訪日外国人旅行消費額は1兆4168億円で、消費額が多い順に中国、台湾、韓国となっています。

 また「化粧品・医薬品・トイレタリー」の購入に絞りさらに「中国・台湾・韓国・香港・シンガポール・タイ」のアジア6カ国の総年間購入額を見ると880億円を超えます。1位はやはり中国で年間約360億円、購入率は75.9%で一人当たりの単価は3万6086円と断トツです。2位は台湾(年間約283億円、購入率71.2%、単価1万7983円)、3位は韓国(年間約150億円、購入率29.8%、単価1万4826円)となっています。

 購入率が高いのは中国・台湾・香港(57.2%)で、逆に韓国やシンガポール(31.6%)は低い結果となっています。プロモーションをするなら、購入意欲の高いこの中華圏3国に絞るのが効果的でしょう。

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沖野真紀

中国女性市場専門調査会社 (株)ブルームス代表取締役

定性調査に特化したインサイトマーケティングを得意とする。また、日本とアジアのメディアで美容通としても活躍中。その知見と現地調査でアジア女性の美容ニーズの分析に努めている。

http://blooms.jp.net/

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