第66回 一分間スピーチ

【週刊粧業2015年6月22日号4面にて掲載】

 私は、船井総研時代、多くのサロンさんの全体会議に参加させていただきました。業績が落ち込んでいるサロンほど、オーナーまたは店長が一方的に話しており、スタッフは一言も発言せずに終わる会議が多く存在していました。そのことについて、オーナーや店長に聞いてみると、「スタッフに当事者意識、積極性がない」と答えます。本当にそうなのでしょうか?私は、スタッフが当事者意識を持つような環境、自主的に発言するような環境を整えていないことが大きな問題だと感じていました。

 私は、それを解決する一つの策として、全体会議で、必ずスタッフ全員に「一分間スピーチ」をしてもらっていました。ここ一カ月間での「仕事面で嬉しかったこと」「プライベート面で嬉しかったこと」を一つずつ一分間でまとめて話してもらっているのです。これを敢えて会議の数字報告の前に持ってきています。「一分間スピーチ」の一番の狙いは、会議の雰囲気を明るくし、発言しやすい環境を整えることです。お題が「嬉しかったこと」ということであれば、スタッフは前向きなことしか言わないので、心が和ごむような内容や笑いが起こる内容の話になり、会議の雰囲気が非常に良くなります。

 また、実際に一分間スピーチをしてみると、オーナーや店長からは、「Aさんは、仕事面であのような考え方をしていたんだ」「Bさんが仕事をあのように楽しんでいたなんて、意外だったし、嬉しかった」などの意見を毎回いただきます。

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榎戸淳一

株式会社ES-ROOTS代表取締役社長、一般社団法人エステティックグランプリ元理事長

新卒で船井総合研究所に入社し、様々な経験を積んだ後に「エステティック業界の健全化、イメージ回復」に使命感を感じ、船井総研内で自らエステティック業界のコンサルティングを立ち上げ、業界内で多大な実績を残す。現在では、株式会社ES-ROOTSを設立し、東京都目黒区に「fruitsroots(フルーツルーツ)」というオーガニックコスメ&エステティックサロンを経営している。www.es-roots.co.jp また、業界誌「週刊粧業」「セラピストBEAUTY」「ヌーヴェルエステティック」の連載、業界イベント「ビューティーワールド」「ダイエット&ビューティー」での講演など、活動範囲は幅広い。

http://www.fruitsroots.com/

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