第65回 心が消費する

【週刊粧業2016年2月22日号4面にて掲載】

 「あと1週間で、お近くに新しい店舗ができますね」。いつも、最後にレジ前でまとめ買いするハーゲンダッツのアイスクリームをかごに入れた瞬間、セブン-イレブンの店長のおじさんが、話しかけてきました。最寄駅と自宅のちょうど真ん中あたりに位置する、行きつけのセブン-イレブンは、古くからある商店街の中に建った高層マンションの1階にあります。

 オープンした当初から、コンビニなのに、何とも言えないご近所感覚が漂っているのは、きっと、店長はオーナーで、このエリアが地元なんだろうと思ってきました。

 仕事で遅くなった帰り道、外出しない週末など、かご一杯のまとめ買いで、結構、売り上げに貢献してきたお得意様の私ですが、目と鼻の先に新しいセブン-イレブンがオープンすれば、重い袋を持ちで歩かなくていい、新しい店舗の常連となると思われたのでしょうか、「淋しくなります」とご挨拶されてしまいました。

 確かに、単純に便利さで言えば、新しい店舗は、「ありがたい」存在です。でも、「こっちのセブンにも来ますから」と、即答しました。それは、明らかに、感情が動かされた経験からです。

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中村浩子

(株)ヴィーナスプロジェクト代表取締役社長

「JJ」「VERY」等ファッション誌の編集・企画を手がけ、黒田知永子や三浦りさ子等、その時代を代表するタレントをプロデュースし、トレンドを生み出してきた。 現在まで読者モデルを1万人以上発掘しており、現在は女性消費者を取材し続けてきたノウハウを活かし、ファッション・アクセサリー・ビューティに関わる商品開発やイベントを企画、ブランドプロデュース、コンサルティングまで幅広く行っている。

http://www.venus-project.jp/pro/02.html

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