第77回 春にはピンクの女心

【週刊粧業2017年3月27日号13面にて掲載】

 「Kちゃん、今日はピンクなんだ」。同僚の男性社員が黙ってパソコンを眺め、発言をしないで済ます会議でも、上司も恐れぬ強気な発言で男前さを発揮しているKちゃんが、ふんわりピンクのVネックニットで商品開発ミーティングに現れ、あまりに新鮮だったのでつい声をかけてしまいました。

 ほぼ毎日黒タイツを履いてダークカラーのコートを着て過ごす寒い季節から、桜の開花とともに新しい季節が到来する春に、ファッション、コスメ、スウィーツまでピンクに包まれる幸せを感じるのは、女性ならではの楽しみでしょう。

 TVに出てくる女子アナ、お天気お姉さんがピンクのブラウスに白のスカート、あるいはその逆のパターンで、どのチャンネルで何度かぶっても許されるくらいピンクが主役の季節。新しい春には、前に向かう時に気分が上がり、さぁ始めようという女心にピンクの持つ力が発揮されています。

 80年代に女子大生でJJライターをしていた頃には、ディオールの475番のフューシャピンクの口紅が「同世代の共感を発信している私色」として、ワクワクする気持ちを後押ししてくれていたことを覚えています。時を越え、世代を越え、どんな時代になっても女性にとっての春の定番色はオレンジでも赤でもなく「ピンク」なのです。

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中村浩子

(株)ヴィーナスプロジェクト代表取締役社長

「JJ」「VERY」等ファッション誌の編集・企画を手がけ、黒田知永子や三浦りさ子等、その時代を代表するタレントをプロデュースし、トレンドを生み出してきた。 現在まで読者モデルを1万人以上発掘しており、現在は女性消費者を取材し続けてきたノウハウを活かし、ファッション・アクセサリー・ビューティに関わる商品開発やイベントを企画、ブランドプロデュース、コンサルティングまで幅広く行っている。

http://www.venus-project.jp/pro/02.html

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