第6回 欧米ブランド中心の中国メーク市場日本ブランドが切り込めるか?

【週刊粧業2019年10月14日8面にて掲載】

 成長を続けている中国の化粧品市場では、日本企業も積極的な市場開拓を行い、一定の成果を得ている。しかし、その大部分はスキンケア・基礎化粧品領域であり、もう一つの大きな市場であるメークアップ領域では、まだまだ開拓の余地が残されている。

 中国トレンドExpress編集部では、直近1年間、微博(Weibo)上でつぶやかれたメークアップに関するクチコミを収集し、人気ブランドからメークに関する悩み、情報の収集源などを分析した。

 クチコミにおける人気ブランドを見てみると、トップとなったのはシャネルだ。そして、ディオール、ロレアルと欧米ブランドが続いた。上位15ブランドにおいて、日本ブランドは「資生堂」(6位)と「RMK」(エキップ、7位)、「KATE」(カネボウ化粧品、14位)の3ブランドだった。資生堂は社名だが、中国消費者はブランドとして認識している。

 ブランドに関するクチコミを発している消費者を見てみると、20代前半が実に40%以上を占め、20代後半を加えると合計で6割を超える。やはり若い消費者のブランド志向が高いことを示している。

 次に、「メイク」と国(日本・韓国・アメリカ・ヨーロッパ・中国)の組み合わせでクチコミを収集し、どの国のメーク商品が人気なのかを調査した。

 クチコミ件数が多い順に、ヨーロッパ、アメリカ、韓国、中国、日本となった。

 日本のコスメブランドへの言及は、1位のヨーロッパの約1/4程度、韓国の1/3、中国の1/2程度にとどまっている。

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森下 智史

株式会社NOVARCA 「中国トレンドExpress」編集長

高校卒業後、約10か月間日本で中国語を学ぶ。1998年2月~上海で学部および大学院(中国古代史)で学ぶ。 2005年に卒業後、上海で在留邦人向け情報誌の編集・ライターとして業務。 2012年に日系市場調査会社上海現地法人でマーケティングリサーチ(産業調査)業務に携わる。 2015年5月、17年間の中国生活に区切りをつけ、帰国。東京で日中間のビジネスコンサルティング業務を経て2018年1月にトレンドExpress(現在はNOVARCA)入社。現在に至る。

https://www.novarca.jp/

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