第14回 化粧品専門店「セフォラ」の中国戦略

【週刊粧業2015年6月1日号4面にて掲載】

今回は中国市場で存在感を増す化粧品専門店「セフォラ」の現状について書きたいと思います。

●商品戦略
 セフォラはフランス発のブランドであり、一貫してラグジュアリーブランド路線を推進していますが、ボディケア、ヘアケア、美容グッズと言った比較的消費者関与度の低いアイテムについては、積極的にPB商品の開発を進めており、現時点でPBブランド売上比率が30%に上昇、今後もPB比率を向上させる計画です。

●チャネル戦略
 2005年に中国に進出して以来、主に北京市、上海市といった1級都市を中心にドミナントで展開することによりブランド力を高めてきましたが、現在は1級都市における出店場所が少なくなってきたため、2・3級都市での展開に注力しており、2015年内には200店舗に拡大する計画です。

 また、2009年には中国版ウェブサイトを立ち上げ、2013年から本格的にeコマースをスタートさせており、同社のeコマース売上高は総売上高の10%を越えるまでに成長しています。同社では、今後もeコマースでの売上比率を向上させることを計画しており、2015年5月には、中国eコマースサイト大手の「JD.com」と業務提携して「JD.com」のオンラインショップに出店しました。

 同社では「JD.com」のプラットフォームを活用し、「ディオール」「ゲラン」「ジバンシィ」などの著名ブランドを販売するサイト内最大のオンラインショップとなっています。同社では、有名eコマースサイトとの提携を進めており、同月には同じくeココマース大手の「京東商城」にもオンラインショップを出店しています。


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浅井潤司

(株)矢野経済研究所主席研究員

2000年に矢野経済研究所に入社後、主にビューティー・リラクゼーション業界の市場調査、分析業務を担当。また、調査・分析業務だけでなく、中国市場進出支援、販路開拓支援、新規事業支援、地域振興・産業振興支援などのコンサルティング業務も手がけている。

http://www.yano.co.jp/asean_india/index.php

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