第40回 日系小売業の中国向け越境EC事業の動向

【週刊粧業2017年9月4日号4面にて掲載】

 日系小売業の中国向け越境EC市場に関する取り組みとしてはキリン堂、マツモトキヨシ、ケンコーコム、アイスタイル、アスクル、など多くの日系小売業が注力しています。

 中国向けの越境ECサイトは現在、天猫国際(Tmall国際)を筆頭に、京東商城(JD.com)、HQG(Kaola.COM)、唯品国際(VIP)、ジュメイ・インターナショナル(JUMEI)などが中心となっており、日系小売業も、こられの越境ECサイトに出店する形となっています。

 化粧品の売れ筋アイテムとしては、フェイスマスク・クレンジング・化粧水・日やけ止めなどのスキンケアが中心です。

 以下に日系小売業の越境EC事業の動向についてまとめました。

 現在注目を集める中国向け越境EC市場での日本ブランドの化粧品の販売拡大を目指し、日系小売業だけでなく、PALTAC、あらた、大木、森友通商といった卸企業やホシケミカルズやアンプリーといったOEMメーカーも支援を開始している他、ブランドメーカーにおいても、資生堂、花王といった大手だけでなく、ウテナ、ドクターシーラボ、ハーバー研究所、BCLカンパニーなどの中堅メーカーも中国向け越境EC事業を強化する動きが加速しています。

 中国向け越境ECは、中国政府の規制によって取り巻く環境が大きく変化する可能性もありますが、基本的には今後も有力な市場であると思います。
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浅井潤司

(株)矢野経済研究所主席研究員

2000年に矢野経済研究所に入社後、主にビューティー・リラクゼーション業界の市場調査、分析業務を担当。また、調査・分析業務だけでなく、中国市場進出支援、販路開拓支援、新規事業支援、地域振興・産業振興支援などのコンサルティング業務も手がけている。

http://www.yano.co.jp/asean_india/index.php

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