【週刊粧業2020年7月720日号5面にて掲載】
この度のコロナ禍は業種・職種を問わず、ビジネス様式をすっかり様変わりさせています。
弊社コスメラウンジも、マイクロインフルエンサー向けリアルイベントを中止し、代わりにWeb会議ツールを活用した「オンラインラウンジ」へと名前を変え開催することとなりました。
今回は、数カ月リモートコミュニケーションに触れ、得られた様々な気づきや発見について書いてみたいと思います。
5、6月に開催したいくつかのオンラインイベントはリアルイベント同様、事前に参加者を募集。選定したメンバーをオンラインで招待し、ブランド担当者のプレゼンを視聴するという方式で実施しました。
しかし、リアルイベントと違い会場の華やかさを体感できない点や、メンバー同士の交流が難しいことなど満足度への不安、Web会議ツールとなると普段スマホを扱いなれているメンバーとはいえ操作に戸惑う人も出てくるのではないかという心配もありました。
しかし、Web会議ツールについては事前に会員向けにテストを実施することでクリアできたこともあり、実際に開催してみるとオンラインならではの多くの利点を発見することができました。
まず、これまでリアルイベントに参加できなかった地方在住者や、育児中の方も参加できることでイベント参加者の幅が広がりました。
さらに、「ブランド担当者の話を自分の為だけに独り占めして聴いているみたいで良かった」「移動がないので時間効率がとても良い」など、参加者もリアルとは違うメリットを実感したようです。
加えて、実施した化粧品企業からは、「当初はリアルの代わりとしてやむを得ず実施したが、参加者が集中してレクチャーを聴いてくれたり、その結果SNS投稿の内容も濃かったりと、オンラインならではの収穫も多かった」と、苦肉の策だったはずのオンラインイベントが予想もしていなかった新たな発見につながりました。
これまで当たり前にできていたことが突如できなくなるという不便さは不安を抱えることも多いですが、固定観念を捨て誰もが新参者として挑戦できる立場になれるという、概念的な収穫も少なくありません。
必要に迫られるということは、世の中の動きに変化をもたらすだけでなく、自分自身の中にある大きな岩も動かしてしまうということを、身をもって実感しました。
「アフター/ウィズコロナ」と呼ばれる今後、リモートによるPRはリアルの単なる代替策にとどまらない大きな可能性を秘めています。
新常態(ニューノーマル)ではリアルとオンラインがお互いを補えるような相乗効果を目指し施策を生んでいくことも、新たな課題となるでしょう。