第81回 主体性の有無が成果の分かれ道

【週刊粧業2020年8月10日号4面にて掲載】

 成果を出している人の共通点として、主体性を持って業務に取り組んでいることが挙げられます。

 初めて行うことや慣れない業務に対して他人から教えてもらうばかりではなく、積極的に本を読んだり、検索して調べるなど、常にわからないことを埋めていきます。

 こうしていく内に、以前はできなかったこと、わからなかったことができるようになり、成果につなげていくことができます。

 わからないことをそのままに、与えられる情報ばかりを頼りにしているとなかなか成果を出すことはできません。いかに主体性を持って業務に取り組んでいくかが、成果の分かれ道となります。

 通販会社A社は、Web広告を使って新規顧客を獲得しているのですが社内にWeb広告に詳しい人がいないため、広告代理店に運用をお願いしています。

 広告担当者は、とてもまじめな方なので、運用を丸投げしていては、何をどう改善をして良いのか提案も判断もできないと考え、Web広告に関する本を読んだり、聞きなれない言葉は検索するなどして知識の蓄積に努めています。

 そのため、今では、広告代理店と対等なレベルで改善提案ができるようになりました。

 Webに関するリテラシーが低い、または苦手意識を持っていると、代理店等の第三者に運用をお願いすれば何とかなると考え、自ら進んで知識の蓄積を怠ってしまうようなケースをよく見かけます。

 たとえ第三者に運用をお願いするにしても、基礎的なことを学び、理解を深めていくことで、代理店と対等に会話ができるようにもなるので、スピーディな改善へとつなげていくことができます。

 通販会社B社は、2年程前からアマゾンに出品をしています。当初は、アマゾンの運用を他社に依頼することも検討をしていたのですが、依頼すること自体はいつでもできると考え、まずは自社で運用することから始めました。

 広告担当者は、アマゾン広告に関するマニュアルはしっかり読み込み、外部セミナーなどにも積極的に参加をして、知識を増やしていきます。

 さらに、学んだことは、全て実践するという日頃からの姿勢がプラスに働き、成功、失敗を含め多くの経験を積むことで、売上アップを実現しました。

 通販会社C社は、サイトリニューアルをきっかけに、商品の使い方動画を作ることにしました。

 そこで、動画に出演するモデルを探すことになったのですが、モデル事務所などを介さず、自ら、インスタグラムを使って、直接交渉することにしました。

 担当者は、いかに費用をかけず、自社の色に会う人を見つけるかという具体的な課題を持って取り組んだため、想像以上に満足のいくモデルと出会うことができ、企画通りの良い動画をつくることができました。

 経験の浅い仕事や、苦手と感じている分野の仕事においては特に、主体性を持って学びながら取り組んでいくと想像以上に成果を出すことができます。

 是非とも、わからないことにも積極的に取り組んでいかれてはいかがでしょうか?
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船生千紗子

(株)通販総研 化粧品専門コンサルタント

通販に特化した広告代理店を経て、株式会社通販総研に入社。現在、化粧品通販新規参入支援、化粧品通販企業向けに新規顧客獲得、リピート顧客育成による売上アップ支援を行っています。クライアントの強みを伸ばし、着実な成長を促すことをモットーにしています。

https://www.tsuhan-soken.com/

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