【週刊粧業2021年1月18日号8面にて掲載】
ツールの制作を行う際に、いきなりイラストレーターなどを使って制作に取り掛かってしまうことはないでしょうか? 制作自体に慣れている場合は良いのですが、まだ制作そのものに慣れていない場合はコンセプトシートを作ることをお勧めします。
どんな目的で、ツール制作を行うのか? 達成したいゴールは何か? その上で、どんなキャッチコピーで読み手の関心を引き付け、伝えたいことは何で、どのような優先順位を付けて表現するかを書き出していきます。
このようなコンセプトシートを作らずに制作に取り掛かると、次第に伝えたいことが散漫になり、読み手に伝わらない、さらに修正しようにも、そもそも何を伝えたったのか明確にしていなかったので、修正もできないといったことに陥ってしまいます。
化粧品通販会社A社では、単価アップを目指し、クロスセルチラシを作ることにしました。
その制作を自社で行うことにしたのですが、担当のスタッフは、ツール制作を行うこと自体が、ある意味初めてでしたので、最初は、あんなことや、こんなこともツール内で表現したいとなり、優先順位が曖昧になっていました。
そこで、コンセプトシート作って何を伝えたいのかを整理してもらいました。
そうすると、必要なコンテンツと不要なコンテンツが明確になり、さらにアウトプットイメージが、自身の中で明確になったことで制作もスムーズに進み、初めてツール作りをしたと思えないほどの、わかりやすいツールへと完成していきました。
化粧品通販会社B社では、記事LPを作るために、お客様インタビューを行い、リアルなストーリーを使って、共感を得る記事LPづくりを目指しました。
その際には、外部のライターにインタビューと記事制作をお願いすることとしたのですが、代理店、ライター、B社で、最終的なアウトプットイメージが共有されていなかったのか、リアルなストーリーを描くには、物足りないインタビュー結果となってしまいました。
ここでもやはり、コンセプトシートを事前に作り、どんな目的で、どんな内容を聞き出したいのかを洗い出していれば、インタビュー内容の不足を招くことはなかったでしょう。
コンセプトシートを作ってから、制作を行うことは一見すると手間と見えがちですが、ある程度のアウトプットイメージを事前に作っておくと、当初描いていたイメージとのズレを防ぐことができます。
制作や何か施策の実行に取り掛かる前は、コンセプトシートを作ってみてはいかがでしょうか?