ブックタイトル化粧品・トイレタリーの専門誌C&T|2019.10(季刊No.181号)

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概要

化粧品・トイレタリーの専門誌C&T|2019.10(季刊No.181号)

54 C&T 2019-10市場研究 2018年秋に実施した調査と比較すると、「上回っている」が、15.6P増、「前年並み」が25.5P減、下回っているが9.9P増加した。2019年春の調査では、「上回っている」と「下回っている」の二極化が見られたが、今秋の調査でも4割が前年並みで推移している一方、前年を下回った企業も4割に上ることから、引き続き各社で業績が二極化していることがわかる。 売上前年比の平均値は、昨年同期比で3.8P増の102.4%となった。 売上前年比を業種・業態別で見てみると、卸売業は「前年並み」が40%、「下回っている」が60%となっており、前年よりやや下回る形で推移している。GMS・SM・百貨店他は「上回っている」が33.3%、「下回っている」が66.7%と、売上が縮小した企業が7割近くに上った一方、ドラッグストアは「上回っている」が100%となり、好調な動きが続いていると思われる。 好調なドラッグストア各社では、花王が約10年ぶりに「アタック ZERO」の新商品を投入したことが奏功したと考えられる。経済産業省の発表によると、2019年1月?6月までの合成洗剤カテゴリーの販売金額は1444億4400万円と、前年より16.2%上回り、好調に推移している。 2年ほど低迷を続けた衣料用洗剤だが、大型商品の発売により市場が活性化され、ドラッグストアチャネルの売上に直結したと予測される。 また、台所用洗剤市場でも、P&Gが展開する「ジョイ」から泡スプレータイプ「ミラクル・クリーン 泡スプレー」が発売されたことを受け、乗り換えによる顧客単価の上昇が影響し、販売金額が前年同期比20.3%増の321億8500万円を記録している。家庭用洗浄剤で、大部分のシェアを占める2カテゴリーの牽引を背景に、ドラッグストアの売上は好調な推移を続けた形となった。 一方、「上回っている」との回答が得られなかったのが卸売業で、「前年並み」が40.0%、「下回っている」が60.0%となった。売上前年比も98.6%だった。 春の新製品の売上実績について尋ねてみると、総合では「期待以上だった」とする回答が10%にとどまり、「期待通りだった」が *アンケート結果は、卸売業6社、GMS・SM・百貨店他3社、ドラッグストア4社の合計13社の回答によるもの。調査期間は、2019年7~8月である。 C&Tでは、卸売業とGMS・SM・百貨店他、ドラッグストアの各業種を対象に、メーカー各社が多くの新製品を投入する春と秋の年2回、トイレタリー市場の傾向についてアンケート調査を実施している。今回は卸売業6社、GMS・SM・百貨店他3社、ドラッグストア4社の計13社から協力を得た。トイレタリー市場における最新動向や今期の予測、期待度についてまとめた。 (高尾)秋のトイレタリー市場は、概ね好調ドラッグストアの伸長が継続 まず、今春のトイレタリー市場における業績について尋ねた。(〔表1〕参照) 2019年3月~6月までのトイレタリー売上前年同期比は、各業種・業態総合(以下、総合)で「上回っている」が41.9%、「前年並み」が16.6%、「下回っている」が41.5%となった。秋のトイレタリー市場期待度№.1アイテムは「ビオレu ザ ボディ」「衣料用洗剤」「台所用洗剤」への期待が高まる「秋の新製品」を卸売業・小売業13社にアンケート