大和製罐は、化粧品・日用品・食品を中心にチューブ・ボトル容器やエアゾール缶の開発・製造を行っている。中でも近年、化粧品・日用品に特化したチューブ容器やポンプ容器の開発に注力して採用を増やしている。
同社はポンプ容器分野で、1992年から泡ポンプの製造・販売する中、新たな泡ポンプとして「G3ポンプ」を開発し、昨年から販売を開始している。
「G3ポンプ」は、ワンプッシュで一般的な泡ポンプの吐出量(1cc)の3倍の「3ccの泡」がでる特徴から、ボディソープなど一回の使用量が多いインバスアイテムなどに適している。
泡ポンプ市場は、環境にやさしく、泡を立てる手間要らずの利便性から、大手日用品・化粧品メーカーを皮切りに、ハンドソープやクレンジングなど泡の特性を活かせるアイテムでの採用が増えている。2010年泡ポンプ容器の国内製造・販売数は前年比2ケタ増と好調に推移した。(同社調べ)
こうした市況から、同社は新たな泡ポンプの開発に着手し、業界初の大容量タイプとなる「G3ポンプ」を誕生させた。
同社は、ノズルをプッシュして泡を出す「ポンプフォーマー」とボトルを圧搾して泡を出す「スクイズフォーマー」の2シリーズを展開しており、どちらも販売は好調に推移している。特に容器の容量や形状、泡の質が選べるメッシュパターンを豊富に取り揃えている点や、3000本からの小ロット注文に対応している点が、得意先からの評価につながっている。
泡ポンプへの市場ニーズの拡大について同社では、環境性や利便性が高いという泡ポンプの特徴が消費者に認知されたことや、新型インフルエンザの流行等で生活者の衛生意識が高まってきたことなどを主な要因として捉えている。
泡ポンプの採用率が高い各カテゴリーをみると、ハンドソープやクレンジングでは、泡の「利便性」の面で、液タイプ容器との差別化を図っており、ヘアムースなどの泡スタイリング剤では、泡の利便性に加え、「環境性の高い容器」として泡ポンプを採用するメーカーが増えている。
今年3月には、G3ポンプ採用製品として「カウブランド 無添加 泡のボディソープ」(牛乳石鹸共進社)が発売された。「カウブランド無添加シリーズ」は、肌にやさしいシリーズとして、洗顔からシャンプー、ヘアトリートメントまで取り揃えており、消費者の認知度も高い。
同社は、今回G3ポンプを採用したボディソープが発売されたことで、泡タイプボディソープ市場の活性化や、泡タイプシャンプーなど他カテゴリーでの泡ニーズの派生に期待を寄せている。
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この記事は週刊粧業 掲載
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