特定非営利活動法人(NPO)スキンケアコーチング協会は、化粧品を使用した肌のトラブルをなくし、生活者が化粧行為を楽しんでもらうことを目的に2011年12月に設立した。化粧品に対する正しい知識や技術(使い方)を指導する活動を行っている。昨年7月からは、一般の生活者から美容部員などの業界従事者までを対象にしたセミナー講座を開講し、活動の軸に据えた。
一般生活者を対象にした「化粧品の使い方ワンポイントセミナー」から、コーチングのより実践的な知識と技術を学ぶ「コーチング育成コース」まで、受講者のニーズやレベルに合わせて4コースを展開。これまで、エステティシャンや販売員などを対象に新人研修やスキルアップを目指す講座「セルフコーチング」の開講が増えている。学んだコーチング方法を販売に取り入れ、接客・サービスのスキルアップにつなげたいという企業側の意向があるという。
コーチングは、既に持っている・使っている化粧品とその使い方を見直すことからスタートする。接客時、商品を提案する前にコーチングすることで、顧客とのコミュニケーションが広がり、信頼関係を築くことができる。1対1での対面販売を行っている企業の人材教育にコーチングは有効だとの見方だ。
また、通販化粧品をはじめとする無店舗形態の企業にもコーチングの実践は求められる能力だという。顔の見えない顧客の悩み相談を聞くオペレーター業務に、コーチングを取り入れることで、顧客満足度の向上につながるとの考えで、まずは業界内での認知を広げ、協会の存在価値を高めていく方針だ。
NPOとして、最終的に生活者に向けた活動につなげ、安心して化粧品を使える環境づくりに貢献していきたいという思いがあり、普及・啓発活動に必要な人材としてスキンケアコーチの講師を育成する講習会なども徐々に実施していく方針だ。
また、内藤和文理事は、「ブログやクチコミなどが台頭した近年は、化粧品の使い方ではなく、選び方に力点が置かれてしまった感がある」と昨今の化粧品の購入のされ方に触れ、「商品選びの指標であるクチコミマーケティングも、参入企業が乱立し、曲がり角を迎えている。生活者がスキンケアに関する知識や理解を深めることで、クチコミ全体の質向上にも貢献していきたい」と今後の展望を述べた。
関連キーワード
この記事は週刊粧業 掲載
■訪販化粧品~熱波吹き荒れた夏商戦を総括~今夏も記録更新の猛暑、売上げへ影響度合い様々 ■全粧協関東ブロック、CRCフォーラムセミナー開催 ■花王、ヘルスケア・コミッティーを子会社化~健康ソリューションサービスの開発・提供を推進 ■アライドハーツHDとキリン堂、経営統合に向け協議開始 ■プラネット、激甚災害に備えた障害訓練で安全性を担保 ■メロディアン、無菌・無添加のスキンケアで化粧品市場...
バラ売り
【週刊粧業】2024年入浴剤の最新動向
バラ売り
【週刊粧業】2024年化粧品OEMの最新動向(前編)
バラ売り
【週刊粧業】2023年度国内化粧品売上高上位30社
バラ売り
【週刊粧業】Yodobloom池袋店、理美容家電で体験の場を提供
バラ売り
【週刊粧業】2024年DX推進の最新動向
バラ売り
【週刊粧業】資生堂、化粧品の触り心地を遠隔・非接触で体験できる技術開発へ
バラ売り
【週刊粧業】エステー、既存ビジネス拡充で新価値を提案
バラ売り
【週刊粧業】テラサイクルジャパン、あらゆる企業が参画できる循環型サービスの構築へ
紙面を探す
紙面を探す
レポートを探す
無料でダウンロード
カタログを探す
無料で見る
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、日用品、医薬品、美容業、装粧品、エステティック等を中心とした生産・流通産業界の総合専門情報紙。
季刊/年4回
化粧品、日用品、アクセサリーなどの業界別の市場動向をはじめ、戦略、流通、経営、マーケティングを扱う情報専門誌。
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、トイレタリー、石鹸、歯磨、日用品に関する情報の速報版。業界のエグゼクティブ必読の情報紙。
週刊/毎週月曜日発行
昭和33年に創刊された、わが国初の訪問販売化粧品業界の専門情報紙。