今年創業111周年を迎えた総合卸商社・エトワール海渡の「伊豆利島(としま)椿シリーズ」は、2001年7月の発売以来、リニューアルとラインナップ拡充を繰り返しながら、根強い人気商品に成長している。
同商品は、伊豆利島で採れた有機栽培の「ヤブツバキ」の実を100%使用している。伊豆利島は伊豆七島の中でも最も小さい離島だが、その約8割を椿の木が占める「椿の島」として知られている。
椿の木は農薬や除草剤を使用せずに栽培され、成熟した椿の実の収穫は一つひとつ手作業で行い、昔ながらの手間暇のかかる伝統製法で精製しているという。同社ではさらに質の良い椿の実のみを厳選し、一番搾りを商品化している。
「伊豆利島は大変小さく、発売開始当時の取引先は当社を含めて数件だった。商品担当者は現地まで赴き、椿の山や工場を実際に視察し、生産者の方と会って交流を深めてきた」(商品担当商品3課 竹下恵氏)
「ノーマル」と「上質」の2タイプから発売を開始した。特に、上質タイプはノーマルタイプにさらに精製、脱臭の手間を加え、無色無臭にしたことで、「椿油は髪にだけ使うもの」というイメージを払拭した。
2006年には、「1回に使う量がわからない」というお客の声を反映し、プッシュ式ボトルを開発するとともに、敏感肌にも使える椿油配合の石けんも発売した。
椿油は、自然由来の化粧品に注目する消費者に年齢を問わず興味を持たれるようになっており、同社ではラインナップが拡充したのを機に、雑貨店でも取り扱えるような華やかなパッケージに刷新。ハンドクリームやヘアスプレーなど、商品を充実させながら愛用者を増やしてきた。
竹下氏は「食品の『誤表記』が問題となっている今、品質表示面での厳しい目にも自信をもってお勧めできる。長年、生産者の方と築いてきた信頼関係の賜物だ」と胸を張った。
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この記事は週刊粧業 掲載
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