ツバキスタイル、新型二軸延伸PETジャー容器とオリジナルボトル・ポンプを提案

週刊粧業 2015年5月26日号

カンタンに言うと

ツバキスタイル、新型二軸延伸PETジャー容器とオリジナルボトル・ポンプを提案

 ツバキスタイルは、2014年1月より椿化工の営業部門を東京に移転し、販社として新事業をスタートさせた。従来はスキンケアやトイレタリーを主としたプラスチック容器を中心に提案してきたが、ツバキスタイルではメークやジャー容器など多方面にも提案の幅を広げ、容器のトータルアドバイザーとして展開している。

自社一貫生産強みに信頼獲得
特殊形状にも対応し差別化図る

 「自社工場一貫生産」を強みに、成型から飾色までを自社工場で一貫生産している。そのため、顧客に対して進行状況をその都度説明できるうえ、納期短縮や品質トレーサビリティなどの面からも高い信頼を得ているという。こうした活動が奏功し続け、現在約18年間にわたり売上・利益ともに伸長している。

 現在、同社の工場は成型設備として、18台保有する二軸延伸ブロー成型機を軸に、ダイレクトブロー成型機5台、インジェクション成型機2台の計25台を保有している。特に二軸延伸ブロー成型機に注力しており、積極的に新規金型を発表している。金型数は、二軸延伸ブロー容器を中心に600種類以上所有し、それらのすべてが自社生産だ。飾色では印刷自動機が3台、印刷手動機が1台、ホットスタンプ機が2台、丸ボトル専用ラベラーが8台、オーバルボトル専用ラベラーが3台、角ボトル専用ラベラーが1台、シュリンクフィルムトンネル7台、検査ライン10台の設備を揃える。

 3Dプリンタの導入により、商談スピードを飛躍的に向上させ、顧客の企画案の具現化がスムーズになった。ガラスからプラスチックへの切り替え需要に対していち早く対応し、二軸延伸ブロー成型機の充実化を図ってきたことも採用増につながったと同社では分析している。

 「当社は、お客様の望むデザインや企画を次々と具現化し、販売増につなげている。容器は品質面が特に重要で、現在は高品質を誇る日本製の容器に切り替える動きが活発化している。日本製の魅力をさらに広めたい」(藤村太郎社長)

 このような工場設備増強に加え、同社では国内ポンプメーカーの協力のもと、1㏄、3㏄、泡ポンプフォーマーなどのオリジナル品を開発・販売している。従来のポンプより押しやすさやデザイン性に優れ、意匠登録もした他にないデザインが好評で、販売も好調という。2015年度も新型ポンプを導入し、積極的に提案する方針だ。

 さらに今年からはジャー容器の導入も開始する。6月には二軸延伸PETジャー容器「MIMI」を発売し、今後も随時ラインナップを増やしていくという。同製品は従来の射出成型ジャー容器と比べ、強度・気密性が高く粘度の低いバルクにも適しているという。ガラスのような透明感があり、これまで再現できなかったような特殊形状も製造可能にする。コストも従来品と比べ比較的安価で、差別化を図るのに最適といい、ジャー容器分野でもオリジナル金型制作を積極的に行う予定だ。

 展示ブースでは、新製品の二軸延伸ボトルと二軸延伸ジャー容器、オリジナルポンプを中心に多数出展し、技術力とデザイン力をアピールする。

環境配慮型企業としても活動
業界初の植物由来度認証を申請中

 「国内生産の魅力」を高めるため、同社では環境配慮型企業としての活動も積極化している。

 まず、工場棟と事務所棟に直管型LEDランプ搭載ベースライトを導入し、工場はすべての照明をLEDライト化した。加えて工場と倉庫屋根の総面積約4100㎡を遮熱塗料に塗り替え、その上に太陽光パネルを設置した。これにより日照りを遮り、直射日光による建物内部の気温上昇を抑えることができるようになった。夏期など空調の必要性が高まる時期の負荷を軽減し、CO2排出量の削減や省エネにつながるという。

 一部の容器においてはバイオマスプラスチックを用いて環境配慮に努めている。樹脂成形品の原料にサトウキビの廃材からつくられるバイオマスプラスチックを使用し、現在樹脂量全体の10%までバイオマスプラスチックを配合できるようになった。

 さらに、容器成形工場の椿化工では、化粧品・トイレタリー容器業界で初めてSGS、UL認証会社による植物由来度と環境対応性を証明する認証マークを申請中だ。このSGS、UL植物由来素材度検証制度は、植物の収穫から最終製品までの製造過程と原材料や商品の出入庫管理体制を監査することで、使用される植物由来原料のすべての工程上における環境対応状況を把握することを可能にするものだ。これにより、悪質な非植物由来素材の故意の混入や事故を防ぐという。

 「当社はいち早く植物由来素材度認証を取得し、環境に対する取り組みでできること、しなければならないことを常に探索し、行動していく」(藤村社長)

 オーガニック化粧品に対しては、バイオマスプラスチック樹脂製容器を提案しており、容器からも環境配慮を訴える。

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