成和化成、ビタミンC誘導体で2つの「世界初」となる成果

週刊粧業 2017年5月29日号 16ページ

カンタンに言うと

成和化成、ビタミンC誘導体で2つの「世界初」となる成果


「油に溶けるケラチン」も業界初
髪ダメージのうねり改善に新成分

 さらに、ヘアケア関連からも業界初となる新規原料として油で溶ける「オイルケラチン」の開発に成功し、その研究成果と応用方法に関して技術発表を行う。

 同社は、毛髪の80%以上を構成するケラチン(タンパク質)成分に着目し、「ヘアプロテイン(ケラチン)」をキーマテリアルとする「Promois」シリーズに、タンパク加水分解物とその誘導体のヘアケア成分をラインナップしている。

 毛髪へのケラチン補給は、髪の構成成分であることから親和性・吸着性が高く、ダメージを補修して美髪を生み出すベースとなる原料であるが、現在市場にあるケラチン原料のほとんどは水溶性であった。そのため、オイル製剤への配合には界面活性剤が必要となる。同社は、「オイル美容」の浸透にともない、ヘアオイル市場も活況を呈する中で「『油に溶けるケラチン』への要望が高まっていた」と開発の経緯を振り返る。

 今回、ケラチンを誘導体化することで、界面活性剤なしにオイル製剤へ配合可能な油溶性ケラチン「オイルケラチン」(Promois EK―118(IN))の開発に成功。業界初の「油に溶けるケラチン」となる。

 「オイルケラチン」には、毛髪関連のエビデンスデータを揃えたが、毛髪と同様にケラチンで構成される爪などの部位にも有効と考えられる。既存の「オイルコラーゲン」「オイルシルク」とともに、油に溶けるオイルシリーズとして、市場に一石を投じる。

 技術発表では、その「オイルケラチン」と双璧をなす高機能プロモイス成分として、髪ダメージによる「うねり」を改善する「ウェーブキャンセラー」(Promois WK―SAQ)の研究成果も報告する。

 髪のうねりは、加齢を要因とするものもあるが、今回は、世代を問わず髪の悩みに挙げられる「髪ダメージからくるうねり」に着目した。近年、うねり髪に関しては、特にロングヘアや明るい髪色を好む若い女性に多くみられる悩みとして顕在化し、毛先までまとまる髪に仕上げるヘアケア製品が求められている。

 「ウェーブキャンセラー」は、毛髪のダメージを補修し保湿するとともに、水分の吸放性をコントロールすることで毛髪の形状変化を抑え、うねりをできにくくする。

 「ウェーブキャンセラー」配合シャンプー&コンディショナーの1週間使用により、うねり改善効果が認められた。また、高湿度の環境下でも、うねりを緩和する効果を確認している。
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