ヤマシンフィルタは、独自量産化技術を用いた合成高分子系ナノファイバー「YAMASHIN Nano Filter」による国産マスク用フィルタの量産体制を整備し、各種メーカーへの供給を開始した。
昨今、新型コロナウィルスの影響で世界的にマスクの原材料が不足する中、同社では従業員の健康維持のために3次元構造のナノファイバーを素材としたものとしては世界初のマスク用インナーシートを開発・製造し、使用を推進してきたが、今回、マスク用フィルタとして量産化体制が整ったことで各種メーカーへの供給開始に至った。
一般的に市販されるマスクフィルタに使用される化学繊維は約3μm,3,000㎚であり、かつ繊維は平面構造のため捕集率は高くなく、静電気の帯電によってウイルス等の捕集を行っているため、呼気に含まれる水分の付着や使用時間の経過により捕集性能は大幅に低下する。
一方、世界初の独自量産化技術を使ったマスク用フィルタに用いる「YAMASHIN Nano Filter」は、200~800㎚の繊維が3次元の綿状となり、そこにナノレベルの空隙(孔)が無数に空き、ウイルス等の異物はその孔に効率的に捕集される。
実際、同社のマスク用フィルタは帯電がないために、長時間使用しても捕集性能の低下がほとんどなく、一般的なサージカルマスクでは時間が経つと約15%に低下、高性能マスクも約78%まで低下する中、同社のマスク用フィルタを使用したマスクは、約90%の性能をキープするという。