三洋化学工業、リフィル対応のジャー容器でデザイン性とエコを両立

週刊粧業 2020年4月13日号 23ページ

三洋化学工業、リフィル対応のジャー容器でデザイン性とエコを両立
 ジャー容器を主軸に展開している三洋化学工業は、リフィル対応のエコ容器「T-ECO(テコ)」の提案を強化している。

 開発背景や特長について、大阪営業課課長の山田正博氏に話を伺った。

 ――開発経緯を教えてください。

 山田 加飾技術を用いた商品展開を強みとする当社は、デザイン性の高いエコ容器「テコ」(50gサイズ)を開発した。

 ジャー容器からバルクと密接する内側のカップが取り外せる構造の「テコ」は、使用後にカップのみを廃棄しジャー容器は繰り返し活用できる設計となっている。

 取り外し技術にはテコの原理を用いており、当社は同構造で特許を取得している。

 さらに、外側のジャー容器にも特許取得の二重構造を取り入れている。容器のインナーにデザインラベルを印刷しアウターを透明にした二重構造は、長期間の使用でもデザインが汚れにくい設計といえる。

 2014年には、モナコで開催された品評会のエコ容器部門で大賞を受賞するなど対外的な評価も得ている。使用する樹脂量の削減を図るエコ容器が多い中、特にデザイン性を維持した点が評価されたと聞いている。

 今後は50gサイズに加え、市場ニーズが高い80gサイズの展開も予定している。80gサイズは低価格商品と親和性が高いため、コストを抑えたシンプルなデザインを採用する予定だ。

 さらに、バルクが触れない外側のジャー部分に生分解性の高い容器を採用するなど、幅広い提案を行っていきたい。

 ――このほかの取り組みはいかがでしょうか。

 山田 容器開発では、デザイン性をさらに追求し小物入れなどにリユースできる商品を提案していく。

 長期的には、見栄えが維持できないといわれている生分解性樹脂を用いながらデザイン性を高めた容器の実現に取り組んでいく。

 お客様がエコ容器を採用する際、バルクとの相性を見極める必要があるなど様々な課題が生まれる。そこで、当社はHPやSNSを活用した情報発信を積極的に行い、お客様をナビゲートできる提案を行っていく。

 環境対応への取り組みはネガティブに捉えられがちだが、当社の強みであるエンターテインメント性をもった開発体験で顧客満足度を高めていきたい。
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