MimiTV、新型コロナが美容オタクの美意識に与える影響を調査

粧業日報 2020年6月8日号 2ページ

カンタンに言うと

  • 緊急事態宣言後、メークを全くしていないユーザーは5割超
MimiTV、新型コロナが美容オタクの美意識に与える影響を調査
 MimiTVは、4月11日~24日にかけて、「新型コロナウイルスが美容オタクの美意識に与える影響」と題して、美容への関心が高く、日常的にSNSから美容情報を収集しているユーザーに対してアンケート調査(回答件数:合計2万5404件)を実施した。

 まず、緊急事態宣言後のメーク頻度について尋ねたところ、半数以上(53.6%)が「全くしていない」と回答。メークをする頻度が減った人にその理由を尋ねると、「人前に出ないから」(54.6%)、「マスクをつけるから」(39.7%)といった人前で顔を見せる機会が減ったことに起因するものが多く挙げられた。

 一方で、少しでもメークをしている人に向けてメークをする理由を尋ねたところ、最も多かった回答が「自分が楽しむため」(54.4%)だった。

 対面接触やアクティビティが減少する中、マナーや他者からの好感度獲得のためのメークよりも、自分の気分を上げるための「自分ウケ」メークに意識が向いている様子が伺えた。

 3月と4月におけるスキンケアにかける時間の変化について尋ねたところ、「いつも通り」と答えた人が52.2%となった一方で、「増えた」と答えた人は30.1%となり、3割以上の美容オタクが、スキンケアに力を入れていることがわかった。

 自宅等にこもって行うスキンケア・ヘアケア・ボディケアの総称「おこもり美容」についても、「している」(32.3%)、「アイテムを探している」(37.3%)と、約7割が積極的だった。

 対面接触が減少したことにより、ユーザーの美意識が、美しく着飾るのではなく、自分の肌や髪などの土台を整えたいと自愛的に変化しているようだ。

スマホでの美容情報収集が急増、
EC購入頻度増加は約4割

 百貨店の営業自粛や店舗のテスター撤去を受け、気になるコスメがあってもタッチアップができない中、美容好きな消費者たちはどのように情報を集めているのかを把握すべく、今現在参考にしている美容情報源について尋ねたところ、半数以上が「SNSの個人投稿」(53.0%)と回答、2位の「クチコミサイト」(28.3%)を大きく引き離してトップとなった。

 この背景として、日ごろSNS上で活躍しているインフルエンサーに加えて、テレビや雑誌等で活躍しているパワーインフルエンサーまでもがSNSでの発信を強化していることが考えられる。

 そこで、1日あたりスマホで美容情報を見ている時間がどう変化したかを尋ねた。

 その結果、「3時間以上増加」(52.1%)、「1~2.5時間増加」(17.2%)、「30分~1時間増加」(11.3%)と、8割以上(80.6%)が「増加した」と回答。美容好きな消費者は、スマホに触れる機会が増えるおうち時間を、「美容関連の情報を集めるチャンス」と捉えている。

 次に、美容に関する消費行動の実態を把握すべく、3月~4月にコスメを新しく購入したと回答した人(51.3%)を対象に、購入したコスメの単価を尋ねたところ、「1000円~3000円」(40.7%)、「1000円未満」(30.1%)と、7割以上がプチプラコスメを購入していることがわかった。

 プチプラコスメ購入者の割合が高い要因としては、緊急事態宣言後も営業可能なドラッグストア等で入手しやすいことが考えられる。

 また、ECサイトでコスメを購入する機会が増えたと答えたユーザーも約4割(39.4%)にのぼることから、百貨店や専門店等で取り扱いのある高単価アイテムをECサイトで指名買いしているユーザーや、インフルエンサーが紹介して気になったコスメをオンライン上で衝動的に購入するユーザーも多数存在していることがわかる。

 今回の消費行動の変化をきっかけに、EC販売やデジタル上でのプロモーションに強みを持つ化粧品メーカーやD2Cブランドの台頭がより一層進んでいくことが予想される。
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