大日本印刷、バイオマスプラスチックの普及拡大へ

C&T 2020年9月15日号 20ページ

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大日本印刷、バイオマスプラスチックの普及拡大へ
 大日本印刷(DNP)では、「資源の循環」「CO2の削減」「自然環境の保全」という3つの価値を提供することにより、循環型社会の実現をめざす「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING」を展開している。

 同社では、20年ほど前から容器包装を提供する企業の社会的責任として、世の中の動きに先駆けて環境負荷を低減する包材の開発を進めてきた。

 2017年に、これまで開発してきた環境に配慮した様々な製品を「GREEN PACKAGING」として統合し、循環型社会の実現に向けて環境配慮についてより分かりやすく発信していくための取り組みを開始した。



 「GREEN PACKAGING」の柱の1つが、植物由来のプラスチックを一部に使用し、石油由来のプラスチック削減とCO2削減を実現する「DNP植物由来包材 バイオマテック」(PET(ポリエチレンテレフタレート)=フィルム・シート/PE(ポリエチレン)=フィルム・押出・成型品)シリーズだ。

 石油由来のプラスチックと同等の物性でバリア性能も付与することが可能である。

 2019年度はプラスチック資源循環戦略として、バイオマスプラスチック導入の数値目標(2030年までに200万トン)が示されるなどにより企業の環境問題への関心が一層高まり、化粧品やトイレタリーの詰替えパッケージなどにも同シリーズの採用が広がった。

 その結果、石油由来の包材を使用した場合と比べ、CO2削減量は前年度比500トン増の3000トンとなり、算出を開始した2018年度から累計で5500トン以上のCO2削減に貢献している。

 「バイオマスプラスチックは、普及拡大の新たなステージに入り、今年度から当社が保有しているバイオマスプラスチック関連の特許を開放している。本取り組みにより、日本全体でのバイオマスプラスチックに関する技術の開発が加速すると思われる。このように業種・業界の垣根を越えて複数の企業が協働するようなエコシステムを構築することにより、普及拡大に努めていきたい」(同社)
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