ホシケミカルズ、ヘパリン類似物質配合の薬用乳液を提案

C&T 2020年12月15日号 52ページ

カンタンに言うと

  • 乾燥による小ジワを目立たなくする効能表現が可能
ホシケミカルズ、ヘパリン類似物質配合の薬用乳液を提案
 化粧品・医薬部外品・健康食品の提案型OEM/ODMを主軸とするホシケミカルズではこのほど、「乾燥による小ジワを目立たなくする。(効能評価試験済み)」の効能表現が可能で、ヘパリン類似物質を配合した承認済み医薬部外品の保湿乳液「薬用モイストヘルパーミルク」のODM処方を開発し、2020年12月から新規受注を開始した。

 大手メーカーがシワ改善スキンケア商品を導入した2017年以降、ホシケミカルズでは「化粧品にシワ改善機能を持たせたい」「なるべく費用や時間を抑えたシワ改善スキンケア開発がしたい」といったクライアントからのリクエストや新規の問い合せが数多く寄せられていたという。

 同社では開発のプロであるOEM企業としてこれらのニーズに答えるため、医薬部外品に限らず化粧品で抗シワ試験を実施するなど、広い視野に立ってシワ改善コスメの開発を行ってきた経緯がある。

 今回の薬用モイストヘルパーミルクに配合した有効成分のヘパリン類似物質は、乾燥肌の治療成分として50年以上使用され、人の肝臓で生成される糖類の1種であるヘパリンと似た成分で、多くの親水基を持つため高い保湿能を有するほか、血行促進や抗炎症作用などが認められている。

 しかし近年、雑誌やネットなどにおいて美容アイテムとしてヒルドイド(ヘパリン類似物質)に注目が集まり、医療機関で処方される医療用保湿剤を美容目的で使う人が増加していることが社会的に問題視されており、健康保険組合連合会の調査によると、美容目的の処方は全国で年間約93億円にのぼると推計されている。

 同社ではこうした背景を踏まえ、ヘパリンの特性を活かしつつ、化粧品ならではの使い心地を実現する承認済み医薬部外品のODM処方開発に着手した。

 「今回の開発では、香料メーカー出身の香りのプロや使い心地の良さを追求するテクスチャーのプロなど、五感に響くコスメ開発でこれまで社内に蓄積してきた開発ノウハウが活かされている。ヘパリン類似物質は保湿機能に優れるが、べたつきが強いため、塗りやすく使いやすいテクスチャーを実現するのが最も苦労した。開発の難しさからヘパリン類似物質を配合した化粧品を製造できるOEMメーカーは少ないのが現状で、『ヘパリン類似物質を有効成分とした承認済み医薬部外品(乳液)×抗シワ試験済み』をパッケージングすることで、競合他社と比べて差別化が図れる」(企画開発室広報 平地祥子氏)

 薬用モイストヘルパーミルクは、ヘパリン類似物質の保湿作用と、グリチルリチン酸ジカリウムの抗炎症・肌荒れ予防作用により、バリア機能を整えることで乾燥に負けにくい、みずみずしく健やかな柔肌へと導く。

 さらに、長時間のマスク着用による蒸れや摩擦からくるマスク荒れにも対応し、「ウィズコロナコスメ」としての提案も可能だという。

 「今後の処方開発に関しては、来春を目途にシワ改善を訴求できる有効成分を配合したODM製品の開発に注力していく方針だ」(平地氏)
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