花王、15年連続で「World's Most Ethical Companies」に選定

粧業日報 2021年3月3日号 5ページ

花王、15年連続で「World's Most Ethical Companies」に選定
 花王は、米国のシンクタンク エシスフィア・インスティテュートが発表した「World's Most Ethical Companies 2021」(世界で最も倫理的な企業)に選定された。

 2007年に同賞が創設されて以来、15年連続で選定されているアジア、日本で唯一の企業となった。なお、同社はこの賞への選定を、役員報酬のKPIとしている。

 「World's Most Ethical Companies」は、透明性、誠実さ、倫理、コンプライアンスに関する優れた成果を挙げる企業を表彰する賞で、「企業倫理と法令遵守に関する取り組み」「企業市民としての責任ある活動」「倫理的企業風土」「コーポレートガバナンス」「リーダーシップ・イノベーション・社会からの評価」の5つの項目について評価を行い、優れた企業が選定される。

 花王グループでは、企業行動の原点として、創業者が残した「正道を歩む」という言葉を掲げ、法と倫理に則って行動し、誠実で健全な事業活動を行うことに努めている。

 この考えを日々実践すべく、企業行動規範「花王 ビジネス コンダクト ガイドライン」を制定し、各国・地域の事業の特性や事例を踏まえた研修を実施して、グループ社員全員への浸透を図っている。

 昨今の新型コロナウイルスの対応に当たっては、国内外の社員、消費者、顧客の安全の確保に努めた。

 まずは社員に対し、新型コロナウイルスが広がり始めた初期の頃から在宅勤務を推奨し、消毒液、ハンドソープといった関連商品を配布。また、衛生関連商品の増産や、衛生情報の積極的な発信に加え、製品提供や寄付も実施した。

 今回の受賞に際し、長谷部佳宏社長は、「現状に甘んじることなく、来年はより進化しなければならないという危機感がある。今後さらに変化する社会においても倫理観ある選択をし続ける会社となれるよう、新たな覚悟で臨んでいく」とコメントしている。

 また、授与者である最高経営責任者のティモシー・エルブリッチ氏は、「賞の創設以来、毎年受賞しているアジアで唯一の企業という栄誉は、創業以来『正道を歩む』を基本となる価値観の1つとして経営を進めてきた花王グループの企業姿勢を裏打ちするものだ。花王グループがESG経営を推進し業界をリードすることを期待する」とコメントしている。
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