メナード、品種改良米に肌バリア機能、肌荒れ予防効果を発見

粧業日報 2021年4月14日号 5ページ

メナード、品種改良米に肌バリア機能、肌荒れ予防効果を発見
 日本メナード化粧品は、名古屋大学との共同研究によって、同大学が品種改良した米からメナードの抽出技術によって抽出したエキス(コメエキスNU)に、肌のバリア機能を高め、肌荒れを防ぐ効果を発見した。

 同社は、2013年に名古屋大学大学院医学系研究科に「名古屋大学 メナード協同研究講座」を開設し、名古屋大学が保有している多くの研究資源とメナードが培ってきたモノづくりのノウハウを融合させることで、産学連携したものづくりを推進してきた。

 今回は、古くから美容によいとされてきた米の効果に着目し、名古屋大学が品種改良した数多くの品種の米から厳選したものを用いて、独自の抽出技術によってエキスを抽出し、その効果について調べた。

 まず、この「コメエキスNU」を用いて、表皮の細胞に対する有効性を確認したところ、肌のバリア機能に重要な「フィラグリン」と「オクルディン」の遺伝子発現を高めることがわかった。



 研究では、培養皮膚モデル(人工皮膚)を用いて、コメエキスNUのバリア機能の低下に対する予防効果を検証した。

 バリア機能を低下させる処理(SLS処理)を行った人工皮膚では、フィラグリンの発現が低下し、色素(赤色)が肌の内部まで浸透している様子が観察されたが、あらかじめコメエキスNUを配合した製剤を人工皮膚に塗布しておくことで、SLS処理によるバリア機能の低下が予防されることがわかった。

 以上より、コメエキスNUには、バリア機能の低下を防ぐ効果が期待できるという。



 続いて、手荒れが気になる男女21名を対象に、1カ月間コメエキスNUを配合したハンド用美容液を使用してもらい、手荒れに対する効果について検討した。

 その結果、手のカサつきや荒れを防ぐ効果が見られるなど、手指の肌荒れを予防する効果があることがわかった。
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