ポーラ、「白」のチカラを活かし多色コンシーラー技術を進化

訪販ジャーナル 2021年5月24日号 5ページ

カンタンに言うと

  • 透明感を与えながら色ムラの境界まできれいに隠し素肌と一体化
ポーラ、「白」のチカラを活かし多色コンシーラー技術を進化
 ポーラ化成工業は、複数の色で構成するベースメーク品の技術を進化させ、コンシーラーを白色と他の3色で構成することによって、「透明感を与えながら、クマやシミなどの色ムラを目立たなくする」技術を開発した。

 同技術は今後、ポーラ・オルビスグループから発売される製品・サービスに活用される。

 クマやシミなどの色ムラをカバーするためには、一般的に単色のコンシーラーが用いられるが、素肌はもともと一色ではなく、複雑に色が分布しているため、単色コンシーラーでカバー力を高めると素肌本来の色分布が失われてしまい不自然に仕上がるという課題があった。

 同社では、ベースメーク料の色を黄、赤、緑などに分解し充填することで、素肌に近い色分布を肌上に再現させ、美しく仕上げる技術を確立してきた。

 この技術をコンシーラーに応用すると、単色のコンシーラーに比べクマやシミを自然にカバーできることをすでに解明しており、同社では、この技術をさらに進化させ、機能を極めたいと考えた。

 クマやシミが目立ちやすい原因の一つに、色ムラ部位とその周辺との明るさの違いがくっきりしていることがあることから、色みの分布だけでなく明るさの分布にも適度にばらつきを出せば、明るさの違う境界線まで自然にカモフラージュできるのではないかと考えた。

 そこで、「黄」「赤」「緑」に明るい「白」を加えた4色コンシーラーを開発した。

 白が適度に他の色と重なることで、よりゆるやかで自然な色分布にするとの仮説のもと、肌に塗り、仕上がりをテストした結果、3色コンシーラーに比べ、クマやシミがよりきれいにカバーされ、素肌とよくなじむことが実証された。

 さらに白を独立させたことで発光するような透明感を与えることにも成功した。

 同社では、今後もベースメークの革新を目指して技術を進化させていく。
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