マツモト交商、マイクロフローラに関する技術発表が好評

週刊粧業 2021年7月12日号 56ページ

カンタンに言うと

  • 新しい時代に合った原料・処方を提案
マツモト交商、マイクロフローラに関する技術発表が好評
 原料商社のマツモト交商は、CITE JAPAN 2021にて「“Something New”~新しい時代に沿ったご提案~」 をテーマに、ブースでの原料・処方の紹介や4つの技術発表を行った。

 技術発表の中では、肌の常在菌・マイクロフローラに関する発表の聴講者が最も多かったという。

 同発表では、常在菌に関するジボダン社の原料を3つ紹介した。その1つである「Sensityl」は、フランスで生産された藻類・フェオダクチラム由来の天然抽出物で、敏感肌の常在菌バランスを調製できる。

 ジボダン社の調査によると、敏感肌は、コルネバクテリウム属の常在菌が非常に多いという。

 同品は、炎症を誘発するコリネバクテリウム属の割合を減少させることで、敏感肌を改善するほか、内側から、過剰な免疫システム活性化を抑制する効果も期待できる。

 そのほか、ブース内の展示の中では、「ニューノーマル」「クリーンビューティー」といったコンセプトの引き合いが多かったという。

 特にサンプル依頼数が多かったのは、ラメラ構造のナノサイズ脂質粒子によるセカンドスキン被膜形成技術「Mimiskin」(BASF社)と、天然由来の感触改良剤(乳化安定剤)「ファイバーデザイン」(カーギルビューティー社)だった。

 Mimiskinは、融点が32℃の脂質粒子を含み、皮膚に塗布すると体温で融解。被膜形成後は融点が38℃に上昇するため、体温で融けることがない。皮膚への優れた密着性・親和性とともに、べたつきのない感触も特長となっている。

 また、マスクによる化粧崩れを防止したウィズコロナ製品にも応用できる。

 ファイバーデザインは、今まで廃棄されていた部分を利用することでレモン果皮を96%以上有効活用し、天然原料だけで開発された新しい感触改良剤・乳化安定剤で、環境に優しい天然由来の原料として関心を集めた。

 「ブースに立ち寄ってくださった方々とは、中身の濃いコミュニケーションが取れたと感じている。今後は、今回来場できなかった方に向けオンラインを用いた提案を行っていく方針だ」(同社)
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