DRC、中国で登録申請から評価試験まで提供

週刊粧業 2021年7月5日号 28ページ

カンタンに言うと

  • 仏国でも新たな取り組み
DRC、中国で登録申請から評価試験まで提供
 化粧品などの有効性・安全性評価試験の受託業務を行うDRCは、化粧品の研究開発を専門に扱うコンサルティング会社・CIEL社と、ヒト皮膚を供給するフランスのBiopredic社の3社連携で、外科手術により摘出されたヒト皮膚を用いるex vivo試験専門の研究室「SOLA」を仏国・パリ郊外に設立し、化粧品・医薬品などの評価試験を受託するとともに、研究室を依頼者に開放して自由に利用できるサービスを開始した。

 摘出24時間以内の新鮮なヒト皮膚を用いるex vivo試験は、培養細胞や三次元皮膚モデルなどのin vitro試験とヒト試験のギャップを埋めるデータの取得が可能となる。

 欧米では化粧品の原料・製剤の評価法として既に取り入れられている。髙野憲一社長は、「SOLA」を通じて、日本でのex vivo試験の理解促進を図っていく考えを示し、今回の企業連携について「評価試験を行う第3者機関として、業界内での存在価値を高めていきたい」と語った。

 さらに、中国・浙江大学華南工業技術院と共同で設立した化粧品評価の研究開発センターを通じて、中国での製品登録から製品評価までワンストップで提供できるサービスの提供を年内にも開始する。

 髙野社長は「中国で化粧品に関する法律(化粧品監督管理条例)が昨年から今年にかけて大改訂されているので、現地の薬事専門家と連携し登録申請事務から有効性試験実施までサポートしていく」という。

 また、評価試験を行う第3者機関は、技術力向上を目的に団体組織SESを発足している。同社もそのメンバーとして、企業や大学と連携して研究を進めている。

 20年秋に開催されたIFSCC2020横浜大会では、その成果として、クラシエホームプロダクツとの共同研究を発表した。

 髙野社長は「同業者とともに研究会のようなものを作り、化粧品の品質を下支えする業界としての存在価値をさらに高めていきたい」と話す。
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