花王、通勤費・交通費精算の自動化で1.5億円のコスト削減

粧業日報 2021年7月16日号 3ページ

花王、通勤費・交通費精算の自動化で1.5億円のコスト削減
 花王は、人手による従来の通勤費・交通費の精算プロセスから脱却し、それぞれの精算プロセスを自動化することを目的に、Miletos社の経費領域専門AIプロダクト「SAPPHIRE(サファイア)」を導入した。

 「SAPPHIRE」の活用によりDXを推進し、グループ全体の通勤費・交通費の精算プロセスの自動化を実現する。

 2020年10月より開発をスタートし、花王ビューティブランズカウンセリングにて2021年4月より運用を始めた。

 通勤費・交通費の精算プロセスを自動化することで、1年あたりおよそ5万5000時間の業務時間の削減、金額にしておよそ1.5億円の削減を予定している。



 経費領域専門のAIプロダクト「SAPPHIRE(サファイア)」の新機能では、通勤費・交通費のAIによる自動精算ができるほか、従業員の予定情報や入退館情報からAIが移動経路を予測し、出退勤に伴う移動なら「通勤費」、規定距離内での客先や拠点間の移動などは「交通費」といったように、税制・規定上のルールに沿って勘定科目を自動で仕訳し、ユーザー企業の基幹システムに連携する。

 申請者は自動作成されたデータの内容を確認するだけ、上長・経理担当者・人事担当者は申請者が追加・修正したデータのみ確認を行えばよく、申請から承認までの負担は大幅に軽減する。

 基本的に人手が介在しないプロセスであり、介在した場合はチェックすることが可能なため、遠回りで申請するなどの不正経費利用や、意図しない二重申請などが発生しにくく、統制強化も図れる。

 花王ビューティブランズカウンセリング 経営企画部 事業推進グループ部長の坂本健氏は、「当社には約6000名の美容部員が在籍しており、百貨店やスーパーなどの化粧品売場で勤務しているため、通勤費や交通費などの経費精算をいかに適正かつ効率的に運用していくかが課題だった。4月よりSAPPHIREを導入したが、勤務シフトに基づきAIが自動で精算業務を行ってくれるため、経費精算にかかるプロセスや時間を削減することができた。利用者からは『月1回申請するだけなので入力の手間が大幅に軽減された』『ペーパーレスになり、ボタン1つで精算ができるので便利』『精算漏れの防止にもつながる』などの声が届いている。SAPPHIREの導入により削減できた時間を有効活用し、より生産性の高い業務へシフトしていきたい」とコメントしている。
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