東陽化成、多品種・多剤形への対応に強み

週刊粧業 2021年8月23日号 8ページ

カンタンに言うと

  • 巣ごもり需要で入浴剤が伸長
東陽化成、多品種・多剤形への対応に強み
 東陽化成は多品種多剤形に対応できる工場を持ち、小ロットへの対応を武器に、コロナ禍も堅調に推移している。

 スキンケアからメークアップ、さらに、液状・練り状・粉末状、スティック状、色物など多剤形に対応できるため、何かが落ち込んだとしても、他の製品でカバーできるのが大きな強みとなっている。

 「当社はメークアップ製品のイメージを持たれがちだが、スキンケアにも注力しており、これまでの展示会でもアピールしてきた。コロナ禍を受けて、やはりメークアップは一部苦戦しているものの、スキンケアに注力する路線に切り替えたことで、落ち込みを最大限カバーしている」(常務執行役員 平山友一部長)

 コロナ禍では、巣ごもり需要により入浴剤の受注が拡大したという。同社は、こうした状況下でも、多品種・多剤形を生かし、フレキシブルにニーズに応えている。

 また、数年前からアイメークも展開しており、マスク常用を受け好調に推移している。そのほか、白髪隠しパウダーやヘアワックスの引き合いも強い。今年5月のCITE JAPANでは、SPF取得済みのBBクリームやルースパウダーが注目を集めたという。

 「最近は、画像や動画など、二次元で表現しやすい商品のニーズが高まっているようだ。メークアップも、かなりパンチの利いた商品が好調に推移している」(平山氏)

 営業活動のオンライン化も進んだ。ウェブミーティングやメールでのやり取りが増え、新規顧客については、メールだけで製品化まで実現したケースもあるという。

 異業種の新規企業からの引き合いも強い。男性顧客を抱える異業種のメーカーや、中国や東南アジアに向けたメイドインジャパンの化粧品製造依頼など多岐にわたる。

 個人事業主からの依頼も多い。コロナ禍では、化粧品業界だけでなく様々な市場が影響を受けたが、同社では、バランスの良い顧客層の獲得が安定につながっている。

 「今後は、一部の顧客に依存しないよう、さらなるリスク分散を図っていく。また、独自技術の開発を推進し、コロナ禍に通用するモノづくりを行っていかなければならないと考えている。処方公開などの課題はあるが、中国をはじめ海外輸出に向けた取り組みも検討している」(平山氏)
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