ミリオナ化粧品、医薬部外品の受注増で大きく伸長

週刊粧業 2021年8月23日号 7ページ

カンタンに言うと

  • 全国各地で新工場の新設も進む
ミリオナ化粧品、医薬部外品の受注増で大きく伸長
 ミリオナ化粧品の2021年8月期決算は、コロナ禍でありながらも12%の増収を見込んでいる。

 阪本雅哉代表取締役に話を伺った。

 ――現況についてお聞かせください。

 阪本 育毛・養毛剤、除毛剤、マウスウォッシュや歯磨き粉、美白・シワ関連などの医薬部外品が伸長した。

 インフルエンサーやユーチューバーに取り上げられることで、通販会社の商品が大きく伸長するケースも多い。コロナ禍で、販売形態や広告形態も大きく変わってきたと感じる。

 去年と比べサプリメントの受注も増加傾向にある。営業写真の知識も広がっており、さらに提案を強化しているところだ。

 また、岡山には、ドリンクやゼリーなどの美容食品を製造できる工場の新設を進めている。

 ――コロナ禍で見えてきた貴社の強みについてお聞かせください。

 阪本 ハード面はもちろん、当社は人材面においても強みがある。

 万が一工場でクラスターが発生した場合、操業停止となってしまうこともあり得るが、当社では従業員の多能工化でそうしたコロナ禍のリスクを軽減できている。

 新入社員には1年間の研修期間を設けており、製造現場から営業、物流、事務など、各部署の業務を一通り経験しているため、緊急事態に柔軟に対応できる。

 また、企業成長のスピードが早かったことから、土地が手に入り次第工場を新設してきたが、そうした取り組みが結果的にリスク分散につながっている。

 ――今後についてお聞かせください。

 阪本 コロナ禍により通販利用が拡大したのに加え、今後、実店舗の回復や、インバウンド需要の再開、アウトバウンドの活性化により、市場は回復していくとみている。

 需要が拡大すれば、今以上の工場キャパシティが必要となってくることから、8月から大阪に新工場を借り、年内には稼働させる予定だ。

 新工場はフルで稼働させると150人ほどの人員が必要となることから、現在、採用や社員教育にも注力している。

 まずは人数に合った規模で一部稼働を開始し、徐々に拡大できるよう対応を進めていく。

 将来的には、岡山に基幹工場の新設を予定しているほか、北海道に原料関連の工場を新たに作ることも予定している。
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