近代化学、今期はカラートリートメントが苦戦もシャンプーとパーマ剤が好調で微増に

週刊粧業 2021年8月30日号 9ページ

近代化学、今期はカラートリートメントが苦戦もシャンプーとパーマ剤が好調で微増に
 ヘアケア専門OEMの近代化学は、主力のカラートリートメントが苦戦した一方で、シャンプーやパーマ剤の受注が好調に推移し、今期(2021年8月期)の実績が微増で着地する見通しだ。

 今期の振り返りと来期に向けた成長戦略について、岡部達彦社長に話を伺った。

 ――今期を改めて振り返ると。

 岡部 コロナ禍では、これまで美容室で髪を傷めずキレイにカラーリングを行っていた人が、外出自粛によりその代替として、自宅でカラートリートメントを利用する傾向がみられた。

 前期はこうした巣ごもり需要の影響で、主力のカラートリートメントで生協に販路を持つクライアントからの受注が拡大した。

 しかし、今期は生活者の購買行動が変化し、美容室や小売店において顧客が戻りつつあることなどから、一転してカラートリートメントが苦戦を強いられた。

 その一方で、シャンプーで大口の受注を獲得したほか、パーマ剤の新製品も好調に推移したことから、トータルでは前期より微増となる見通しだ。

 今期の新たな取り組みでは、箱詰めやシール貼りといった作業の自動化に向けて設備を導入したほか、工場長の提案を受けて生産部門でのラインリーダー制を採用した。

 従来まではラインごとにリーダーを設けていなかったが、リーダー手当を支給することで仕事のモチベーションが高まり、生産管理や仕様書のチェックなどの業務を自ら意欲的に取り組むスタッフが増えている。

 ――来期に向けて改革を進めている取り組みをお聞かせください。

 岡部 研究部門では、これまでスカウトや紹介など中途採用がメインだったが、この1~2年で新卒採用へとシフトしている。

 中途採用で採用した人材は条件が良い企業へとすぐに移ってしまうケースが多く、人を育てることは時間もかかり非常に大変だがそれが最も戦力となる。企業として若返りが図れることに期待している。

 加えて、言われた仕事を単にこなすのではなく、各々がリーダーシップを発揮できるような職場づくりを目指し、生産部門で採用したラインリーダー制のような取り組みを研究や営業など、他部門でも進めていきたい。
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