フェイスラボ、工場のDX化に向けて製造実行システムを構築

週刊粧業 2021年8月30日号 9ページ

フェイスラボ、工場のDX化に向けて製造実行システムを構築
 フェイスラボでは、新規取引先の開拓が順調に進み、2021年9月期は増収増益を見込む。

 来年6月には工場を増設する予定で、生産能力をさらに引き上げる計画だ。

 進行中の改革や自社の強みについて朝比奈謙太社長に話を伺った。

 ――今期の状況は。

 朝比奈 ここ数年、マーケティング機能を強化してきたことが成果となって表れてきている。

 市場の先駆けとなるような提案品を開発し、営業が積極的に提案を進めてきた。コロナ禍でのニーズの高まりが重ったこともあり、新規取引先の開拓につながった。

 ――進行中の改革についてお聞かせください。

 朝比奈 社内の課題を部門だけで検討するのではなく、部門を横断してPDCAを回す取り組みが機能し始めている。

 それと並行してPDCAを回すペースも見直し、月1回から週1回へと短縮化した。PDCAを高速で回すことにより、改善のスピードを上げ、成果に結びつけていく。

 一例として、開発では、課題解決のためにチーム制を取り入れ、業務内容を分類して割り振り対応することで、試作の提出スピードと開発数量が揃って向上しており、さらに今後はデータベース化により加速すると考えている。

 工場のDX化に向けては、2年前よりバーコードを起点としたシステムの開発に取り組み、製造実行システム「SWiFT」として完成させた。

 生産管理システムと生産設備群をつなぎ、在庫管理から秤量、製造前チェック、ピッキングに至るまで製造にかかわる重要なポイントを連携させることで、突然の指示変更や指図変更にも柔軟に対応できる。

 また、作業の効率化・人的ミスの軽減など生産性や現場力の大幅な向上が期待できる。

 具体的には、原料の棚卸に4人がかりで4日間かかっていたものが、2人がかりで2日間に短縮された。このシステムを導入することで、原料の棚卸については人員も作業時間も半減が可能だ。

 ――自社の強みをどう伸ばしていきますか。

 朝比奈 中長期的には、マーケティング起点の商品開発をもっとブラッシュアップしていきたい。

 加えて、基礎研究を充実させるとともに、機能性評価の幅と奥行きを広げ、付加価値を提供できるようにしていきたい。

 中国の越境ECについてもマーケティング投資を増やす計画で、テストマーケティングの場としての活用を促していく。
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