日本機能性コスメ研究所 林CEO、アジアンコスメの魅力に迫る

週刊粧業 2021年10月11日号 8ページ

日本機能性コスメ研究所 林CEO、アジアンコスメの魅力に迫る
 成長を続ける中国化粧品市場で人気の中国国産ブランドの日本上陸が相次いでいる。ECやバラエティショップなどでは「中国コスメ」のカテゴリーやコーナーが設けられ、若い女性を中心に注目を集めている。多くはメークアップブランドだが、その勢いはかつての韓国コスメ「K-Beauty」を彷彿させ、「C-Beauty」として日本市場での早期定着化も期待される。

 日本市場で中国コスメの火付け役となったのが、「kailijumei(カイリジュメイ)」のティントリップ「フラワーリップ」だ。2016年より日本機能性コスメ研究所(林紗陽(さや)CEO、本社=大阪)がカイリジュメイの日本総代理となって日本に紹介している。

 同社は、その後も中国ブランドの正規代理を増やしながら、ECやバラエティショップなどに販路を広げ、19年からはタイのコスメブランドの取り扱いも開始した。それにともない、18年にラフォーレ原宿(東京)にオープンしたカイリジュメイ直営店を20年春にアジアンコスメのセレクトショップへとリニューアルし、アジアンビューティの情報発信拠点としてその魅力を日本に広めている。

 今回、化粧品業界を専門にコンサルティング事業を展開するソフィアリンクス代表の三原誠史氏が、林CEOと対談し、日本市場におけるアジアンコスメの成長ポテンシャルと今後の事業戦略に迫る。

日本人の嗜好にマッチした
限定モデルにもファン増加中

 三原 日本市場におけるアジアンコスメのムーブメントは、2000年代半ばのK-Beauty(韓国コスメ)からスタートしましたが、近年は中国やタイのコスメに広がりを見せています。林CEOが中国コスメに注目された経緯をお聞かせください。

  貿易商社として9年前に起業し、アジアを中心とした海外の日用雑貨や生活用品などを輸入する貿易業を行う中で、中国のファッションやビューティのトレンドが日本よりも速いと肌で感じて注目するようになっていた。

 特に中国の化粧品工場は、海外ブランドのOEM(受託製造)で成長を続けており、それにともない製造の技術力もどんどん高まっている。これは中国のあらゆる産業で起きている現象であるが、化粧品業界は突出していた。

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