池田物産、感触向上をもたらす100％天然由来O/W乳化剤に注力

　池田物産では、同社が代理店を務めるフランス・ガテフォッセ社が開発した100％天然由来の乳化剤の中で最も安定性が高く、処方化しやすいO/W乳化剤「エマリウムドルセア MB」の提案に注力している。

　エマリウムドルセア MBは、ホホバエステルとヒマワリ種子ロウ、ポリグリセリン-3の3つをエステル交換して得られた特許取得済みの「ワックスバターテクノロジー」により、エマルジョンの感触改善をもたらすほか、ステアロイルグルタミン酸ナトリウムとステアリン酸グリセリル、セテアリルアルコールを加えることで高い乳化力を実現した。

　処方化においては、油相を40％まで高含有しても乳化することが可能なうえ、エモリエント剤やポリオール類、安定化剤、防腐剤など様々な化粧品成分との相溶性も良好で、比較的乳化が難しい活性成分系や広範囲のpH（4～11）でも使用できるという。

　粘度はセラムから硬いバター状まで幅広い調製が可能で、スキンケアだけでなくメークアップやサンケアなど幅広い処方にも対応する。エマリウムドルセア MBはこのほか、即効性の保湿能や持続性の高い保湿効果が得られることが臨床試験によって確認済みだ。

　一般的なPEG乳化剤と比較した時間経過における保湿指数の変動では、塗布後から1・3・6時間が経った角質における水分量がいずれも上回った。

　「ナチュラル化粧品はこれまで処方化が難しく、安定性や感触などが懸念されていたが、エマリウムドルセア MBを用いることで油に溶かして水に混ぜるだけで簡単に粒子の細かい乳化物を形成でき、乳化工程の時間短縮にもなる。また、オイルリッチでもべたつきが少ない処方設計が可能で、塗布後の柔らかさにも特徴があるユニークな感触特性を持つ。COSMOS登録原料で、ヴィーガン処方や生分解性の高い処方に使用できる点も強みだ」（同社）