阪本薬品工業、幅広い油に対し増粘・ゲル化が可能な新規原料が好評

週刊粧業 2021年12月6日号 9ページ

阪本薬品工業、幅広い油に対し増粘・ゲル化が可能な新規原料が好評
 天然グリセリンの専業メーカーとして知られる阪本薬品工業は、植物由来のグリセリンから製造したポリグリセリン脂肪酸エステルをベースとし、化粧品用ゲル化剤としての増粘効果に加え、塗布時の感触がなめらかで使用感に優れる「Sフェイス BED-102」(二塩基酸エステル)の提案を強化している。

 Sフェイス BED-102は、非極性油から極性油まで幅広い油に対して増粘・ゲル化が可能で、メークアップをはじめ、オイルクレンジングやスキンケアクリームなど様々な化粧品で感触調整や安定性向上といった効果が期待できるという。

 「化粧品の製品開発において、植物に由来する油の増粘・ゲル化剤へのニーズは高まっており、今年のCITE JAPANで初披露して以降、サンプル依頼の引き合いが多い。新規原料で中文INCIは未取得ながらも、実際に試作や評価をしたいという声が寄せられている」(同社)

 既存原料ではこのほか、幅広い菌に対して抗菌作用を持つ全成分植物由来の化粧品用抗菌製剤「SYプランテックスKNP」が、着実に採用実績を伸ばしているという。

 SYプランテックスKNPは、キク科カワラヨモギの頭花より抽出・高度精製して得られたエキスに、フトモモ科チョウジのつぼみより抽出・脱臭・精製して得られたエキスと、食品添加物グリセリン脂肪酸エステルを最適なバランスで配合したもので、その他の配合原料は水と植物由来のブチレングリコール(BG)で構成している。

 「グリセリンは保湿剤のみならず、誘導体として乳化や可溶化、分散、抗菌、感触調整など実に多彩な機能を持つ。グリセリンの専業メーカーだからこそ、肌の保湿で重要な皮膚角層の機構解明に取り組んでおり、ここまでグリセリンにこだわっている企業は世界でも珍しい。今後もグリセリンの基礎研究に注力し、様々なメカニズムの解明に取り組んでいくほか、原料開発から処方提案まで一連の流れでお客様が抱えている製品開発の課題解決を全面的にサポートしていきたい」(同社)
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