岩瀬コスファ、健康分野の強化に力注ぐ きくらげの栽培も開始

週刊粧業 2022年1月1日号 80ページ

岩瀬コスファ、健康分野の強化に力注ぐ きくらげの栽培も開始
 原料商社大手の岩瀬コスファは、2021年9月15日に、創業90周年を迎えた。現況と今後の展望について岩瀬由典社長に話を伺った。

 ――2021年は貴社にとってどのような1年でしたか。

 岩瀬 昨年に続きコロナ禍の影響は大きかったが、アルコールやサステナブル原料でのカバーもあり、下げ幅を最小限に抑えることができた。

 ――昨年9月にはビーエイチエヌの株式・経営権の取得を発表されました。

 岩瀬 当社では、「美と健康を通じて、より多くの人々の、より多くの喜びに貢献いたします」という企業理念を掲げているが、現在は化粧品原料が売上のほとんどを占めている。以前より、健康分野における事業の柱をより一層太くしたいという思いがあった。

 また、コロナ禍を通じて多くの人が健康の大切さを実感したことだろう。このタイミングでビーエイチエヌとのご縁をいただいたことは、今後当社が健康分野に取り組むにあたって、社会にお役立ちできる幅が広がるのではないかと考え、株式・経営権の取得を実現した。

 当社としてもほぼ初めてのM&Aだったため、社内外における協力を仰ぎながら、まずは社員が安心して働けるような環境づくりに努めている。ビーエイチエヌは健康分野を軸にしており、製造工場も持っているため、当社との相乗効果を生み出せたらと考えている。

 ――今後についてお聞かせください。

 岩瀬 今後もしばらくコロナ禍が続くとみられる中で、巣ごもり需要やEC関連のニーズに引き続き対応していく。

 また、九州営業所の敷地内に農場を作り、きくらげの栽培を開始した。きくらげは免疫機能を調整する働きがあると言われるビタミンDを豊富に含んでおり、紫外線によりビタミンDの含有量を高めることができるという研究結果もある。免疫力向上に関心が集まっていることから、当社では健康分野での活用を見込んでいる。

 きくらげの栽培は、病気になってから対処するのではなく、病気にならない体づくりの支えになりたいという思いから始めた事業だ。自社で責任を持って、1からモノづくりを勉強したいという思いもあった。

 収穫したきくらげはそのまま食べることもできるほか、乾燥、粉砕、エキス化など様々な形での展開を見込んでいる。

 こうした取り組みを通じて、より多くの人々の、より多くの喜びに貢献するという目標に向かって、今後も事業を展開していく。さらに現在は、国際化粧療法協会の取り組みにも参画している。

 これまで通り研究に注力しながら、当社として社会に貢献できることに取り組んでいきたい。
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