近代化学、コロナ禍でも3年連続で増収を達成

週刊粧業 2022年1月1日号 76ページ

カンタンに言うと

  • 今期は生産設備の拡充などに注力
近代化学、コロナ禍でも3年連続で増収を達成
 ヘアケア専門OEMの近代化学は、コロナ禍において前期(2021年8月期)実績が3年連続で増収を達成し、今期は前期比16.8%増の売上高10億5000万円を目標に掲げている。

 岡部達彦社長に昨年の振り返りと今年の抱負を聞いた。

 ――昨年の取り組みを改めて振り返っていただけますか。

 岡部 アルコール消毒液をはじめとする衛生製品特需の反動減に加え、美容室向けの業務用ヘアケア製品で苦戦を強いられた一方、通販を販路に持つクライアントの売上が拡大したことで、一般市場向けのヘアケア製品がマイナスをカバーした。

 その結果、これまで業務用が7割で一般用が3割だった売上構成比が昨年は逆転し、コロナ禍でも3期連続で増収を達成することができた。

 一般市場向けのヘアケア製品では特に、主力のカラートリートメントが好調に推移し、新規顧客を着実に増やしている。

 前期の取り組みを振り返ると、工場では衛生対策の一環で空調設備を新たに導入したほか、包装・製造の各工程において自動化に向けた新規設備の導入を徐々に進めてきた。

 また、今年4月に品質保証部(薬事課・品質管理課)に新卒社員2名が入社するのを機に、研究室の作業スペースをリニューアルした。働きやすい環境を整え、社員のモチベーションを高めることにつなげていきたい。

 ――今年の抱負をお聞かせください。

 岡部 今期は「共に幸せをつくり世界中に笑顔を届ける」という経営理念のもと、「一人ひとりの能力向上(資格手当や研修の充実)」「生産設備の拡充(自動充填装置等)」「衛生対策のさらなる充実」「各部の増員」などを具体的な成長プランに掲げている。

 一人ひとりの能力向上に向けては、新たに営業・研究開発部長が教育リーダーとなり、基礎知識を中心とした社内研修を強化している。

 生産設備と衛生対策の拡充・充実では、今年も引き続き設備投資をそれぞれ進めていく。特に業務効率を高める自動化に向けては今後、処方設計において過去のデータをもとにコンピューターがアシストできるような機能を搭載した生産管理システムの導入を検討している。

 各部の増員では、今春入社の新卒社員以外に生産部門で既に増員を行っており、受注増に向けた生産体制の強化を進めている。

 これらの取り組みに加えて、コロナの影響で昨年は営業提案が難しい状況にあった海外への輸出事業を強化していき、前期比で16.8%増となる売上高10億5000万円の達成を目指していきたい。
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