DRC、全顔の「透明感解析」サービスを開始

週刊粧業 2022年1月17日号 8ページ

カンタンに言うと

  • 仏国・中国で新たな評価系の開発も
DRC、全顔の「透明感解析」サービスを開始
 化粧品・医薬部外品の有効性および安全性の評価サービスを提供しているDRC(髙野憲一社長)は、三次元皮膚モデルを用いた評価試験や耐水SPF測定試験、アトピー素因保有者によるパッチテスト、薬用シワ改善化粧品の効果試験など皮膚に関する新しい評価サービスを提供している。

 同社は、国内3拠点(大阪・東京・札幌)に加え、海外にも評価試験を行える体制を整えている。海外は、2018年にタイに現地法人を設立し、19年に中国・浙江大学華南工業技術院との合弁会社を設立。20年にはフランス・パリ近郊に、ヒト摘出皮膚を用いたex vivo試験を行う研究施設として現地法人「SOLA」を開設し、新たな評価サービスの提供を開始している。

 さらに、直近では全顔画像撮影装置「Colorface(カラーフェイス)」を用いた画像解析サービスを提供するNewtone Technologiese社(本社=フランス)と共同で、「見た目の肌の透明感」を数値化する手法を開発した。

 「カラーフェイス」は、最新の撮影技術とアルゴリズムにより、顔の毛穴、シミ、シワ、キメ、色、ツヤなど24項目以上を解析し数値化することができる。解析結果をマッピングすることで様々な効果をビジュアルで表現することができ、解析項目の組み合わせにより新たな解析項目を創ることも可能だという。

 従来の肌の透明感解析は、専門評価者による主観的評価あるいは計測機器による局所的な評価法が用いられるケースが多かった。今回開発した評価法は、画像解析により、評価者の主観を排して顔全体の見た目の肌の透明感を数値化する。

 同社は、顔の肌の透明感を客観的に数値化することでスキンケア製品の効能が適切に評価され、商品付加価値の増大が期待できるとして、このメソッドの応用化を進めている。さらに「素肌の画像解析だけでなく、メークをした顔の解析・評価の検討も進めている」(同社)。ファンデーションなどのソフトフォーカス効果などの機能性を数値化し、メークの高付加価値化に寄与していく。

 中国では、設立した試験会社が国家薬品監督管理局(NMPA)の化粧品登録届出検査試験機関の認定を受け、紫外線防御、美白、抜け毛防止、保湿の申請用効能評価ヒト臨床試験などの受託を開始する。

 中国では、試験機関の評価サービスの質が様々で、特に日本から委託する場合には試験の透明性やコミュニケーションに課題があるという声が多い。同社では、日本国内で培ってきた試験の信頼性確保の実績・ノウハウを活かし、依頼者が安心して試験を委託できる環境を整えている。

 また、申請用データ取得の他に、NMPA申請業務の支援・代行や、研究用や販促用など様々なデータを取得するサービスも行っている。
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