高研、数多くのサステナブル原料を品揃え

週刊粧業 2022年4月4日号 6ページ

カンタンに言うと

  • 化粧品を通じた農産物の認知拡大へ
高研、数多くのサステナブル原料を品揃え
 高研は、山形県産を中心に、数多くのサステナブル原料を取り揃えている。アップサイクル原料「メロン子コーケン」は、美味しいメロンを育てるときに間引きされた若摘みメロンを使用している。メロン子とは、山形県の方言であり、若摘みメロンの愛称だという。

 メロンの栽培においては、メロン1個を成熟させるのに6~8個の若摘みメロンが間引かれ廃棄されているという。同社では、廃棄物となってしまう若摘みメロンに着目し、「鶴姫レッド」の若摘みメロンから抽出したエキス「メロン子コーケン」を開発した。

 「漬物として食べる文化もあるものの、大半は廃棄されており、自治体から相談を受けたことをきっかけに原料化することとなった」(同社)

 なお、若摘みメロンは、成熟メロンよりも有効成分が豊富に含まれている。

 シトルリンやGABAが含まれており、これらの成分についても、成熟メロンに比べ、若摘みメロンに多く含まれており、保湿効果や皮膚改善効果、細胞増殖作用といった効果が期待できる。

 「スイカエキスコーケン尾花沢」も、廃棄される未熟果を活用したアップサイクル原料だ。

 同品は、シトルリン・GABA・グルタミン等のアミノ酸やピーリング効果のあるリンゴ酸・シキミ酸を含有している。

 また、アンチエイジング効果や皮膚改善効果を確認できており、若摘みスイカと成熟スイカでアンチエイジング効果を比較したところ、抗炎症・抗糖化・抗酸化効果において、成熟スイカよりも若摘みスイカから抽出したエキスの方が高い効果を示したという。

 なお、山形県産庄内柿の新鮮な果実をそのまま凍結乾燥した「庄内柿パウダーコーケン」の引き合いも多い。庄内柿は、山形県鶴岡市の在来作物の一つである。

 「柿に含まれる豊富な有効成分や消臭効果に着目しただけではなく、規格外となり、捨てられてしまう柿の有効活用を図るとともに、化粧品を通じて、庄内柿の認知の拡大、庄内柿を育てる次の世代への継承にも貢献できたらと考えている」(同社)

 同社は、30年以上にわたり、天然由来の化粧品原料の製造・販売を行ってきた。また、生産工場が所在する鶴岡市は、内閣府より「SDGs未来都市」に選定されており、同社も「つるおかSDGs推進パートナー」として、鶴岡市とともにSDGsの普及啓発やSDGsの達成に向けて取り組んでいる。
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