コーセー、ホルモンの作用から心身状態を捉える研究を推進

粧業日報 2022年4月14日号 4ページ

カンタンに言うと

  • 「ウェルビーイング」を視野に事業領域の拡大と高付加価値化めざす
コーセー、ホルモンの作用から心身状態を捉える研究を推進
 コーセーは、慶應義塾大学理工学部 システムデザイン工学科 兼 大学院医学研究科委員の満倉靖恵教授との共同研究を本格始動し、化粧品を使用したときの脳波の変化に加え、新たにホルモンの作用から心身の状態を捉える研究を進める。この取り組みを同社が長年培ってきた知見と掛け合わせることで、新たな美容提案や商品開発につなげていく。

 同社ではこれまでに、化粧品による心の変化をより精密に数値化する手段として「脳波」に着目し、脳波信号解析の第一人者である満倉教授との取り組みを続けてきた。これまで、ファンデーション塗布時の脳波解析から、「心地よい」「メークをすることが楽しい」という心理的な効果を数値化することなどに成功している。

 こうした中、満倉教授の研究において、「脳波」として表れる心の変化は「ホルモン」によって大きく左右されることが解明されつつあることから、「美容」と「ホルモン」の関わりについて着目してきた。

 今回、「美容がもたらす肌、心、身体への作用」をより深く追究するため、満倉教授との共同研究を本格的に開始し、「脳波」と「ホルモン」両軸の変化を捉え、新たな美容の力や可能性を明らかにしていく。これにより、ライフサイクルを踏まえ、「個人」と「一生」に寄り添った研究の推進と、独自価値の提供を目指す。

 同社は創業以来、美容が肌だけではなく心にも働きかけることに着目し、化粧品の香りや感触にこだわった商品開発・美容提案を行ってきた。

 現在は、近年高まる多様性の尊重やジェンダーレスの観点から、年齢や性別などに捉われず、より幅広い層に寄り添った価値提供を目指すとともに、化粧品を核としながら、より領域を広げ、美容と健康に関わる「ウェルビーイング」の分野も視野に入れるなど、事業領域の拡大と高付加価値化を目指していく。
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