ポーラ・オルビスHD 鈴木郷史社長、自立心を養い個性を発揮しよう

週刊粧業 2022年4月11日号 17ページ

ポーラ・オルビスHD 鈴木郷史社長、自立心を養い個性を発揮しよう
【2022年入社式訓示】

 これから仕事に就いて、色んな不思議、疑問に突き当たるかもしれないときに、忘れてほしくないことをこれからお話したいと思います。

 今日をもって会社員、だから意識を会社に合わせないといけない、さて出来るだろうかと苦慮すること、まずは、これを止めて欲しい。当社グループの理念において重視しているのが、「A Person Centered Management」つまり、「個を中心にする」ということで、あなたの個性、感受性、美意識、考え方を最大限尊重します。

 そこにおいては老若男女、上司部下、役職を問いません。あなたのまま、あなたは何をしたいのか、何が出来るのか、人と何か違うのかを尊重するという企業運営を目指しています。

 我々はこのコロナ禍で益々、こういった思想が生きていくと考えています。自分自身の個性やアイデンティティが何なのかを考える時間が増えました。こういう傾向を私たちの会社は進化、成長していくチャンスだととらえています。会社は人の集団ですが、まるで一人の人間のように考えています。人間として何を大事にしているか、企業でありながら一人の人間として社会と個人に対して真摯に接することが出来るか、というのがアフターコロナでは勝負になるのではないでしょうか。

 自分自身を大事にし、他の人と意見が違ってもいい、上司からの指示だからといって鵜呑みにしないこと。そういう姿勢、仕事ぶりが会社をより良いものに変えていくと考えています。そして、ここにいる皆さんがそれぞれの個性を磨き、ひいてはグループで働く4000名以上の社員が4000通り以上の個性や感受性を発揮することがグループのMISSION・VISIONの実現に繋がります。

 組織の中で働くにせよ、決して単なる歯車になることなく、ある意味でエゴでもいい。欲しいのは自立心と個性を発揮すること、一方で組織を動かすような人間性をこれから皆さんが身につけてくれるよう望みます。会社は社会とともに存在する、社会課題を解決する企業が生き残る、私はそう信じています。創業100周年である2029年をゴールとした長期経営計画では、化粧品ビジネスだけでなくより健康で生き生きと幸せでいれる社会課題領域への事業拡大を目指します。是非皆さんと一緒に叶えたいものです。
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