資生堂、経口剤と塗布製剤の併用による肌の透明度向上を確認

粧業日報 2022年4月22日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 一段階上の内外アプローチで明るく澄んだ肌へ
資生堂、経口剤と塗布製剤の併用による肌の透明度向上を確認
 資生堂は、ワサビノキ葉に抗酸化効果の高いグルタチオンの産生促進効果とメラニン産生抑制効果があることを見出した。

 さらに、ワサビノキ葉・鳳梨(ほうり)抽出物などを配合した経口剤と、自社開発成分である4-メトキシ酸カリウム塩やトラネキサム酸を配合した塗布製剤を併用することにより、単独使用時と比較して肌の明るさや透明度がより一層高まることを確認した。

 今回の研究は、独自のR&D理念「DYNAMIC HARMONY」のInside/Outsideというアプローチで進められた。

 経口剤摂取による身体の内側からのケアと、製剤の塗布による身体の外側からのケアを組み合わせ、全身の健康と肌の美しさに働きかける新しいホリスティックなアプローチの開発を進めていく。

 同社は強みの研究領域である皮膚科学やマテリアルサイエンスの知見を活かしながら、様々な成分の開発や効果の検証、有用成分を用いた製品開発などを進めてきた。また。ビューティーウエルネス分野の研究にも早くから注目し、身体の内側から美を支えるサプリメントや食品などの研究にも長年取り組み、内外から美へ導くアプローチを提案してきた。しかし従来の研究では、これらを併用することによる効果は十分に確認されていなかった。

 そこで、肌に有用な新たな成分の探索に加えて、経口剤と塗布製剤を併用することによる効果について調査した。

 今回は、紫外線による肌の紅斑や黒化抑制効果をもつ成分を探索してきたこれまでの知見を活かし、九州大学 片倉喜範教授との共同研究により、新たにワサビノキ葉に強い抗酸化力をもつ生体内成分グルタチオンの産生促進効果とメラニン産生抑制効果を見出した。

 ワサビノキ葉と、同様にグルタチオン産生促進効果が知られている鳳梨抽出物などを含む経口剤を用いて、連用試験を実施した。

 その結果、対象成分ありの経口剤摂取群では13週目で、対象成分なしの群に比べて肌の明るさの上昇やメラニン量の低下などを確認した。また、紫外線による肌のダメージを抑制するために重要な体内の抗酸化力を調べるために、血中抗酸化力を測定した。その結果、摂取3週目から血中抗酸化力の増加が認められた。
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