コーセーは、独自のスキンケアテクニック「おもいやりメソッド」(スキンケア商品の塗布方法)について、実施前後で肌への効果だけでなく、心理的な変化が起こることを脳波とオキシトシンの測定により検証した。その結果、「おもいやりメソッド」を使用してスキンケアを行うことで、肌だけでなく、心にもプラスの変化が起こることを、肌、脳波、オキシトシンの測定により実証した。
今後も、科学的な裏づけをもって新たな美容の力や可能性を明らかにし、美容と健康に関わる「ウェルビーイング」を軸に、より永続的でパーソナルな価値提案を目指す。
「おもいやりメソッド」は、同社が2021年4月から展開している、肌と心の健康に寄り添うように設計されたスキンケアテクニックであり、クレンジング、化粧水、美容液など8カテゴリーの基本的なスキンケア商品に利用されている。
「Techniques for Sustainable Skin Beauty」をコンセプトに、顧客が日々変化する自分の肌を慈しみ、自身の手で無理なく自活力を高め続け、肌と心がいつまでも健やかで美しくあることを目指している。リンパの流れを意識した簡単かつやさしいタッチで行うテクニックのため、顧客の年齢や性別を問わず利用できるものとして、コーセーが展開する幅広いブランドで提案している。
検証では20~50代の男女39名を対象に、洗顔や化粧水といったスキンケアアイテムを使用する際に、今回開発した「おもいやりメソッド」を実施し、実施前、1回実施後、実施1カ月継続後の計3回のタイミングにて脳波、唾液中のオキシトシン、肌状態の測定を行い、肌と心への影響を評価した。
その結果、「おもいやりメソッド」を1回実施することにより、脳波から得られる「満足度」を反映する指標が有意に上昇し、唾液中のオキシトシン分泌量も有意に増加した。また、1カ月継続して行った後も同様の傾向が見られた。
肌においては、「おもいやりメソッド」の1カ月継続により、明るく透明感のある印象への変化などがみられた。専門評価者の目視評価において、素肌の透明感スコアの有意な変化が得られている。その他、しみの数の減少、肌の凹凸や色味の均一性の向上も確認された。
「脳波とオキシトシンに有意な変化が現れたのは、やさしく肌に触れる行為により、満足感という快感情を抱いたことが脳波に表れ、オキシトシンの増加につながったと考えられる。また、『おもいやりメソッド』の継続による肌の変化は、リンパの流れを意識した行為によって、水分や老廃物の排出がスムーズになることが一要因として考えられる」(同社)
今回の研究により「おもいやりメソッド」は、性別や年齢を問わず、肌と心に良い効果をもたらすことが示されたことから、今後はさらに、スキンケアやメークアップの化粧行為が、肌や顔の印象、脳波・ホルモンの関係に与える影響をより詳細に捉えていく。