マツモト交商、低刺激な新コンセプト洗浄剤を提案

週刊粧業 2022年12月5日号 7ページ

2022年12月7日 10:00

週刊粧業化粧品原料メーカー

カンタンに言うと

4つの機能で肌や頭皮をケア

　化粧品原料商社のマツモト交商は、4原料で構成される、低刺激な新コンセプト洗浄剤の提案に注力している。

　刺激の少ないマイルドなアミノ酸活性剤「Plantapon Amino」（BASFジャパン）、活性剤の肌への残りを減らすことで刺激やかゆみを低減させる「PIUSERIA AMC」（三洋化成工業）、菌の住み家であるバイオフィルムを破壊し、菌繁殖を抑える「BioToLife」（BASFジャパン）、泡質と保湿感を大幅に向上させる「Merquat Polymer」（日本ルーブリゾール）の4つの機能で肌や頭皮をケアする。

　界面活性剤の特性を示す指標・CMCは数値が高いほど肌に残りやすい傾向があるとされているが、PIUSERIA AMCは、CMCを下げて肌への残存量を少なくするという。また、フケ原因菌のマラセチア菌に対する静菌効果をもつ。

　BioToLifeは、アクネ菌に対してはわずか0.03％配合で、肌荒れのもとになる黄色ブドウ球菌に対しては2％配合で抗菌効果を発揮する一方、美肌菌とよばれる表皮ブドウ球菌に対しては、2％配合でも発育を阻害しないことが確認されている。

　Merquat Polymerは、ポリマーが起泡を一つひとつ包みこむことで、モチモチとした泡立ちを実現する。また、洗い流した後の角層水分の維持に効果を発揮する。

　「従来の洗浄剤は、界面活性剤の力で汚れを除去するもので、どうしても肌に界面活性剤が残ってしまい、それが刺激や菌の繁殖、かゆみやフケにつながってしまうという課題があった。新コンセプト洗浄剤では、界面活性剤は使用しつつも、濃密な泡をつくることによって汚れを吸い取るという考え方のもと、4つの原料を組み合わせた形での提案を行っている。敏感肌の方でも安心して使える、低刺激な洗浄剤の需要は高く、今回の新提案はそうした潮流にフィットすると思われる」（同社）