日本色材工業研究所、中期事業戦略ビジョン1年目は好調

週刊粧業 2023年2月27日号 10ページ

カンタンに言うと

  • 海外でのプレゼンス強化で伸長めざす
日本色材工業研究所、中期事業戦略ビジョン1年目は好調
 日本色材工業研究所は今期(2023年2月期)、国内外の大手メーカーを中心に口紅やリキッドファンデーション、スティックコンシーラーといった新製品の大型案件が好調に推移し、3期ぶりの通期黒字を見込む。

 奥村浩士会長に話を伺った。

 ――今期から5カ年の中期事業戦略ビジョンがスタートしました。1年目の進捗はいかがでしょうか。

 奥村 中期事業戦略ビジョンでは、今期から3年間がコロナ前の業績水準への早期回復を目指すフェーズとし、その後の2年間でさらなる飛躍を目指している。

 今期は市場が回復基調にあり、コロナ禍で一所懸命種まきをしてきたものが今期花開いた印象で、理想に近い形で1年目を終えられる見通しだ。利益面では、前期の吹田工場閉鎖を含む固定費をはじめとした各種コストの圧縮に努めたこともあり、3期ぶりの通期黒字を見込んでいる。

 来期以降の売上拡大に向けては、コロナ禍の2年間で低下した海外でのプレゼンスを高めていくことが重要だ。そのためには、フランスの子会社(テプニエ・日本色材フランス)とさらなる連携を図り、グループ全体の強みを一層伸ばしてグローバルでの受注をどう取り込んでいくかが大きな鍵となるだろう。

 そして現在、日本色材単体での売上の3割は海外メーカーからの受注・輸出だが、今後はそれを5割にまで引き上げていきたい。日本社会が人口減少に直面している中で、グローバルでの熾烈な市場競争に勝ち抜かなければ、淘汰されてしてしまうと危惧している。来期もパリやニューヨークの展示会へコンスタントに出展し、海外輸出を強化する取り組みを引き続き進めていく方針だ。

 ――今特集のテーマ「我が社の成長ドライバー」について、貴社の見解をお聞かせください。

 奥村 今回の中期事業戦略ビジョンでは、重点戦略の1つに「クリーン・ビューティへの積極取組」を掲げている。

 クリーン・ビューティコスメの受注実績が競合他社よりも多く、フランスに製造拠点を持つ強みが我々の大きなアドバンテージとなってくるだろう。石油や鉱物由来に替わる新たな素材を活かした新規技術によるユニークなモノづくりは今後も注力していく。
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